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JGTO共催ゴルフパートナーエキシビショントーナメント × げんちゃん通信

9日に開幕する「JGTO共催ゴルフパートナーエキシビショントーナメント」は、賞金ランキングには加算されないエキシビション大会とはいえ、コロナ禍で行われる初めての男子ゴルフとなる。

新選手会長にとっても、今年これが初めてといっていい公の場。
6日月曜日の朝一便で、地元福岡を発った選手会長のげんちゃんこと時松隆光(ときまつりゅうこう)は、身を正してコース入りすると、まずは、駐車場に設置された仮設テントでPCR検査を受けた。

今回は、唾液を採取する方法だ。
コーヒーやお茶はもちろん、水でも飲んだばかりなら、正しい判定ができない。
だが「さっきお水飲んじゃいました…」。
検査技師さんから「では15分後に」と、指示を受け、少し待ってから唾が出るのを待つが、なかなかうまくいかない。
苦労して、どうにか滅菌喀痰器(めっきんかくたんき)と言われる容器に、検査に必要といわれる約2CCを吐き出した。

続いて問診表と、検査同意書への署名。
ふと、ペンを止めて「本名…で、いいですかね…?」。
ツアー登録名の隆光ではなく、保険証の記載どおりに「源蔵」の名前で提出。
本日分の検温もしてもらって、あとは翌7日夜の判定結果を待つばかりだ。

会場の取手国際ゴルフ倶楽部に伺うのは初めて。
すぐにも、コースを見て回りたいところだが無事、陰性判定が出るまでは、選手といえども立ち入り禁止だ。

「緊急事態が宣言されてから、本当に自宅と、所属コース(筑紫ヶ丘ゴルフクラブ)しか往復していない。練習もずっと一人でしていましたし、これでかかっていたら、もうしょうがないですよね…」。
祈る思いで判定結果を待つ。

8日の水曜日に無事練習日を迎えられるまでは、とにかく宿で静かに過ごすつもり。
いったんコースを引き上げる前に、玄関外からクラブハウスの中を覗いていたら、スタッフに声をかけられた。
「社長にご挨拶したいのですが…」と、申し出るとすぐに井口晴雄・取手国際GC代表取締役社長が、わざわざ玄関外まで出てきてくださった。

「大変ですけど、頑張ってくださいね」と、労われて恐縮しきりで頭を下げた。

先代の石川遼の後を引き継ぎ重責を背負ったが、「今年は開幕がいつになるかもわからず、選手のみなさんも、不安だったと思います。選手会長として、何もできないままここまで来てしまった。本当に申し訳なかったと思います」。

また今週は、本来のプロアマ形式戦「ゴルフパートナーPRO-AMトーナメント」の中止決定も、そのかわりとなる本大会の開催のご決断も、主催者のみなさんには、いずれも難しい判断だったことは想像に難くない。
「その中で、ゴルフをさせていただけることに選手一同、心から感謝しながら頑張りたいと思います」。

2週前に、開幕して大いに盛り上がった女子ツアーを時松も、ネットで観戦。
「熱い戦いをやられているのを見て、男子もこういう戦いを、ファンのみなさんに見ていただけるように頑張ろうと思いました。今週は、僕たち男子もネットを通じてゴルフの魅力をお届けできれば」。
新選手会長としての手腕もどこかでチラリと発揮できれば…。

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