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日本プロ開催週企画「遼イズム①プロフェッショナルとは?」

©JGTOimages
感動の勝利から1年。
プロ日本一の称号にちなんでいま、昨年覇者に問いかけてみた。

「石川遼にとっての”プロフェッショナル”とは?」。

連覇がかかっていた今年の88回大会は、来年度に延期となったが今週の開催週に、大会にちなんだ質問で、石川の頭の中をちょこっと探ってみる「遼イズム」シリーズの初回。

15歳の07年に史上最年少アマVを達成し、翌08年にプロ転向。
09年には史上最年少賞金王に就いた。
ツアー通算17勝。
昨年の「日本プロゴルフ選手権」では3年ぶりの復活で、自身初のプロ日本一。
デビューから、激動のプロ12年を経て石川が、28歳のいま考える「プロフェッショナルの定義」とは………。

「プロフェッショナルとは何か。
僕なりの考えで、答えさせてもらいますと、プロゴルファーでいえばイコールゴルフが上手い人………、ではない。
実際に、プロより上手なアマチュアの方は、本当にたくさんいらっしゃいますからね!

これは、あくまで僕個人の思いで、人に押し付けるものではないですし、定義は人それぞれ違うと思いますけど、僕にとってのプロゴルファーとは『ゴルフで仕事をさせてもらっている人』。
また、ツアーで闘うプロなら『自分のプレーでお金を稼がせてもらっている人』。
そして、究極を言うなら『ほかのすべてを失っても、クラブ1本さえあれば、それをよりどころにして生きていける人』のこと。

たとえばプロの漫才師の方は、何はなくとも話術ひとつで人を楽しませることができます。
でも、お話しだけで人を笑わせるって、実はすごく難しい。
しかもお笑い界は、非常に競争が激しくて、その中で磨かれて、ふるいにかけられ生き残ってきた一流の漫才師さんの話芸って、ほんと最強ですよね。
今は特に在宅中に、僕もYouTubeなどでよく拝見しますが、本当に面白くて、外出自粛期間も楽しませてもらいました。

お笑い界のような厳しい構図はどの世界にもあって、プロゴルフの世界にもあてはめてみますと、そこで何回でもふるいにかけられ、落とされて、それでもまた挑戦して、落とされて。今度は上手く残れたというのを繰り返してきたプロは、より純度が高いし、そういう過程の中でこそ成長し、強くなっていけることに、僕は燃えるものを感じる。

漫才師さんが口ひとつなように、プロゴルファーなら『クラブ1本さえあれば、いくらでもやり直せる。いくらでも立ち上がれる』という人がホンモノ。
そこからさらに上に行こうとするなら『誰でもそれくらいはできるよね』ということだけやっていてもダメで、クラブ1本でどれだけの人の心を動かし楽しませることができるか。
どれだけの人たちに、喜んでいただけるかを常に考えて行動できる人。
僕が思うプロフェッショナル像です。

僕は最初、遊びの延長でゴルフを始めましたので、今もその感覚を大切にしたいと思っています。真剣勝負の中でも誰よりゴルフを楽しみ、誰かを楽しませるという感覚は、常に持っていたい。
そのために日々追及して研究し、その過程もまた楽しむ。
そんなプロゴルファーを、これからも目指していければいいなあ、と思います」。

「日本プロ」の開催週に、大会にちなんだ質問で、昨年覇者の頭の中をちょこっと探ってみるシリーズ、題して「遼イズム」。
7月3日の二問目は「プロのこだわりについて」。
お楽しみに。

<日本プロ特別番組のお知らせ>
昨年覇者が、歴代レジェンドらとチャリティテレビマッチで熱戦!
来年に延期となった「日本プロ」の特別番組「BIRDIE for JAPANチャリティーマッチ」が7月5日の15時ー16時25分に日本テレビ系列で放送されます。
石川遼は、倉本昌弘・PGA会長とのペアで深堀圭一郎&宮里優作と対戦。バーディやイーグル数に応じたチャリティ寄金をかけて、9ホールのテレビマッチで激突します。
お見逃しなく。

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