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ANAオープンゴルフトーナメント 2021

夏の給料は0円だけど。好スコアで遼さんをお祝い。時松隆光の営業手腕

遼さんに、とどけっ©JGTOimages
選手会長のげんちゃんが、がっかりからのバーディ締めだ。
時松隆光(ときまつ・りゅうこう)が、初日を「66」の6アンダー。2年前の輪厚で取り損ねた優勝へ、好位置だ。

最後9番パー5の2打目は「まじか」のディボット跡に。
「がっくりでした」と落胆の3打目を、どうにかグリーンのカラーまで運び、パターでの5メートルを沈めて終わりよければニッコリだ。

スタートの10番では、第1打が「おはよ〜林。右に直行という感じ」と、どうにかボギーの開幕だった。

「最近、安定してないんでね」と、近頃ショットが定まらず、「日本プロ」から3試合続けて予選落ちを喫して「7、8月はまったく稼げてない。給料0円。ひんやり冷や汗」と、財布の中身を確認して痛感。

「僕の飛距離でフェアウェイに行かないとなると、そこから必死でカバーしないといけない。それが、今日は出来た」と、安堵した。

高校時以来の使用というキャビティアイアンも奏功。やっと持ち味を駆使して、後半3番から4連続バーディを奪うなど、久々の好プレーができた。

今大会は18年の大地震と、20年のコロナによる中止を挟んで、2大会連続でプレーオフに敗れた。
積年の借りを返すにも、絶好のスタートを切った。

コロナ禍の就任から早1年半。
選手会長になってつくづくと感じるのは、歴任たちの天賦の才能。
「池田さんとか、石川さんとか…。あれだけ会議を重ねてもスコアを作ってくる。天性的な上手さがある」。

しかし、コツコツ型の時松は「どうしても球を打たないと、不安になる」と、特にコロナ禍とまともに重なる任期は、ゴルフ以外で多くの時間を取られて「その辺のぼろが出てる」との自覚がある。

「でも、それを言い訳にしたくない。いろいろ社会勉強させてもらって、やらせてもらってよかったな、と」。
任期中の開催は、あと10試合。
「あと3か月。次の方に恥ずかしくない託し方を」と、会長職も最後が肝心。

前代の石川遼(2018ー19年)が3勝、前々代の宮里優作(16ー17年)が4勝、前々々代の池田勇太(13ー15年)が3勝。
「みなさん、優勝されているので僕もどこかしらで優勝したい」と直近3代が、みな選手会長Vを達成していることも励み。

ちなみに、前任の石川は翌2日目の17日に、30歳を迎える。
「明日も午前と午後スタートで会えないですし、ラインをお送りするのも恥ずかしい。お世話になっていますし、お誕生日おめでとうございます、と(記事に)書いておいていただけますか?」。
初日の好発進には、ちゃっかり営業目的もあったようだ。

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