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松山英樹が首位を死守「いいプレーをすれば優勝できる」

トリンゲール(右)と1打差で最終日へ©JGTOimages
ホームでの米7勝まであと1日。松山英樹が、単独首位を死守した。
3日目のスコア提出所で、マネージャーさんの顔を見つけた。

真一文字の口元が、わずかに崩れた。
両手で頭をくちゃくちゃするしぐさをして苦笑い。
さらにリードを広げるはずの最終ホールで差を詰められてしまったのが悔しい。

3差をつけて入った18番。
左に曲がるパー5のティショットは木に当たり、左隣の9番ラフへ。
2打目は林に阻まれ、18番にも戻れない。

まずは9番のフェアウェイに置いた。
3打目でやっと18番グリーンを向けたが、高い球で狙った林越えのショットはわずかに届かず花道へ。

4打目で、やっと乗せたが1.2メートルのパーパットは惜しくも外れた。
対する同組のトリンゲールはバーディを奪って差は一気に1に縮まったが、気丈に言った。
「明日、いいプレーをすれば優勝のチャンスはある」。

3日目は習志野に陽が戻り、次第に気温も上がった。
2番で右3メートルから最初のバーディを奪った時には、全身ZOZOカラーの長袖ウェアだったが、右林に入れた4番2打目で素早く衣替え。

青の半そで×白ベストで一変、みごとなパーセーブを見せた。

3日目もギャラリーは、ほぼ上限の4913人。
全体ではこれ以上に増えることはなくても、週末からより松山組に集中した印象だ。

「自分の状態は良くないですけど、力を出し切れるというか、真っすぐ飛ばさなきゃという気持ちがすごく出ているのでその分安定しているのかなと思います」と、この日も期待を一身に背負ってプレー。

5番のパー3で、右端のピンを狙って池ポチャのボギーとしたが、6番パー5でグリーン奥から第3打をピンにくっつけすぐ挽回した。

9番で左4メートルのバーディチャンスを沈めて、通算10アンダーで折り返すと16番パー3で右3メートルを沈めて、一度は2位と3差の通算11アンダーまで伸ばした。

午後からもっと風が強くなり、影が長くなるに伴い、気温も下がった。
朝、脱いだ長袖を着なおして後続を引き離しにかかったが、最後にミス。
それでも、「トップで終われたのはよかった。この3日、いいプレーができている。明日も続けられるように頑張りたい」。
ホームでの米7勝まであと1日。
シンプルに意気込みを語ると速攻で、陽が落ちかけた練習場に向かった。

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