プロ日本一を決める大舞台で今季のレギュラー初戦を迎えたが、プロ11年目の嘉数光倫(かかず・てるみち)には、今年初という気がしていない。
2019年の初シードはわずか1年で陥落したが、20-21シーズンから再び主戦場としたABEMAツアーは前年からすでに全試合で3日間競技となっており、「2日間だったころより長期的な流れでゴルフができるようになった」と、レギュラーと遜色ないゲーム感に加えて、今季は同ツアーで好調をキープ。
とりわけ、2週前の「JAPAN PLAYERS CHAMPIONSHIP CHALLENGE in FUKUI(ジャパンプレーヤーズチャンピオンシップ・イン・福井)」は惜しかった。
「相手はアマチュア選手。負けたくない気持ちはあった」と、1打及ばずはもちろん悔しかったが「最終日はシビれる展開で、お互い良いゴルフができた」と、地元出身の@高宮千聖(たかみや・ちさと)さんと最後まで優勝を競ってプレー。
「最後は一矢報いた感じもあったので。プレッシャーがかかる中でもパフォーマンスが発揮できたのは手応えになりました」と、流れのまま今週の日本タイトル戦へ。
「ティショットの安定感がアドバンテージにつながった」と、この日の第2ラウンドでは前半の18番から折り返して1、2番で3連続バーディを奪うなど、通算7アンダーの首位獲りに成功。
「自分の感覚と結果が一致していることを自信にしたい」と、頷いた。
同郷で5歳下の比嘉一貴(ひが・かずき)の活躍も励みだ。
今季2勝目を飾ったBMW 日本ゴルフツアー選手権 森ビルカップ」もテレビで見たが「凄い勝ち方してたので。勝負強いし、もともと力はあったと思うが、今はトップの、さらに上に行った印象がある」と、現在の賞金1位に感服。
「同じ沖縄人として、自分も頑張らないとという思いはあります」。
比嘉に続く5年シードのタイトル戦で、一気に距離を縮めたい。