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ブリヂストンオープン 2002
「谷口さんをやっつけたい」
上がりホールでの再三のピンチを切り抜けて、今野が2位タイ浮上だ。
16番パー5では第2打を右に曲げ、スタンスの取れないバンカーのヘリに打ち、クラブを逆に持って左打ちするしかない状況からのパーセーブ。
最終18番でも再び2打目を右に曲げ、手前の池に打ち込んで、3打目は、靴のままハザードにスタンスしてのウォーターショット(=写真)。
チャンスホールがトラブル続きで、いずれもパーに終わったのは痛いが、「ボギーもありの状況で、ナイスパー。結果としては、良いラウンドが出来たと思う」と、まずは合格点を出した。
通算11アンダーは、谷口、レイコックと4打差。
「特に、谷口さんを“ギャフン”と言わせたい」と今野はいう。
というのも前日2日目、谷口が今野のキャディを通して、こんな嫌味を言ってきたからだ。
「僕は明日、3つでまわってきてあげるから、君たちは6アンダーでまわって、僕に追いつきなさい」
そのとき、谷口は通算10アンダー、今野は7アンダーで、差は3つ。
「くそ〜! 6アンダー以上のスコアで上がって、谷口さんを抜いてやる!」とがぜん、やる気を出したのだが、「今日はその6つさえも行かなかった」と、心底、悔しそうな今野。
「谷口さんはそうやって、自分が調子が良いときほど、ちくちく嫌味を言ってくる。冗談だってことは分かってるけど、ときどき、本気で腹が立つ(笑)。だから一度、ゴルフでやっつけてみたいんですよ」
最終日は、その“宿敵”と最終組での直接対決。
今野の敵討ちは果たせるのか。注目が集まる。