互いにプロとして、共に同じ舞台に立つのはこれが初。
しかも予選ラウンドでは初めてのプロ同組対決が実現した。
「ケイタはずっと目標にしていた存在。このタイミングで同じ組で回れるとは」と蟬川は、感激しながら中島との2ショットにおさまったが、実は3年前にも2人はここで一緒に写真を撮っていた。
蟬川にとっては大学先輩の金谷拓実(かなや・たくみ)が2013年の松山英樹に次ぐ大会2人目、ツアー史上4人目のアマVを達成した2018年は互いに大学1年時。
蟬川は、大学先輩の米澤蓮(よねざわ・れん)のキャディとして快挙に居合わせ「鳥肌が立った」というシーン。
中島も、大学は違うがかねてより金谷を崇敬しており、2人でしっかり勝者を挟んで記念撮影していた。
ちなみにこのとき中島は、出場アマとして最終日にコースレコードタイ記録の「63」。
すでに片鱗を見せていたが、劣等感に悩んでいた蟬川は、プロ入りを諦めた時期もあるため「まさか4年生でこの大会にプロとして出るとは思わなかった。自分でも強くなったと実感している」と、なおさら感慨深い。
開幕前日の水曜日には、初めてのプロアマ戦に参加し、ゲストをレッスンするなど、おもてなしを初体験。
「自分が打ったスイングに対して凄いねと言っていただけたり一緒にいるだけで、ゲストの方に喜んでいただけるのは嬉しいな」と、プロを実感できた。
「ゴルフ以外のお話もできたり、社会人としての心構えもお聞きできた」と、社交デビューもばっちりこなせた。
同伴したJGTO会長の青木功には「アプローチの打ち方を教わったり、飛距離を褒めていただきました」と、一石二鳥。
「緊張しましたが、とても楽しい時間を過ごせました」と、プロ初仕事も難なくクリアした。
一方、蟬川より1ヶ月半ほど“先輩”の中島にとっては、すでに3回目のプロアマ戦。
「まだ実感はわいていないですが楽しくやらせてもらっています」と、そろそろこなれてきた頃だが、8日火曜日に「ザ・プリンス箱根芦ノ湖」で行われた前夜祭は、中島も初体験だった。
「まだまだ、初めてのことがたくさんあって新鮮な気持ちです」と、フレッシャーズは初々しい。
アマとしての実績では常に蟬川の前を走ってきた中島だが、ツアーでの勝利数としては、先月の「日本オープン」で史上初のアマ2勝を達成した蟬川に先を越された。
「正直、悔しい」と、プロとして今度は追う立場。
一時期、体調不良などで落ちてしまった体重も、お休みを取った先週に、食べて鍛えてベストの76キロまで「あと700グラム」と、整いつつある。
蟬川とプロ初の同級生対決へ。
「アマでもプロでも試合で勝ちたい思いが強い人が勝つと思っている。またここでコースレコードが出せるように。負けないように頑張りたい」と、気合いが入った。
50回記念大会で、すっかり成長して戻った。
注目の新人プロ対決は、10番ティの9時45分から始まる。
<初日の生中継予定>
10:30-13:30(CS・TBSチャンネル2)