プロ7年目の勝俣陵(かつまた・りょう)は昨年の賞金ランキング52位で、今季初シードの27歳。
そして、この日初日の「66」で、5位と好発進した勝亦悠斗(かつまた・ゆうと)は、28歳。
午前組での単独トップに立ち、午後からコースに出ていくもうひとりの後輩・カツマタに「ナイスです」と、声をかけられ、澄んだ目をしてニッコリした。
資格がなかった昨年は、予選会から勝ち上がるなど4試合に出場し、すべて予選を突破。
「自信がついた」と、語る一方で、ツアーの硬いグリーンには手を焼いていた。
「良いショットが止まってくれない。結果につながらない」と、チャンスにつかず、「パターはなでちゃって、弱かったり、逆にパンチが入ったり」と、懸念していたとおりに、2週前の開幕戦は予選落ちを喫した。
以前から、勝亦にユーティリティの効用を説いていたのは先輩プロの阿部裕樹(あべ・ひろき)だ。
「よく練習ラウンドしていただくんですけどもっと使ったほうが絶対いいと。なかなか勇気が出なかったんですけど開幕戦落ちちゃって・・・」と、そこで踏ん切り今週月曜日にメーカーさんにオーダー。
即日完成で、「硬さも出るし、しっかり止まる」と、即起用。4と5アイアンを抜いて、4と5Uを投入し、パターもチェンジ。
「ヘッドは今まで使っていた角タイプに、めちゃくちゃ硬いシャフトを装着」。すると手のタッチをダイレクトに伝えられ、唯一8番で3パットのダブルボギーは痛いが、かわりに7つのバーディを量産できた。
初日は7時のトップスタートで、朝は4時前起き。
「5時半にコースに着いたときはまだ暗くて、寒くて、だけど着込みすぎると脱いだときのギャップが出てしまう。服装も難しいな」と、早朝は半袖にパーカ1枚羽織ってティオフして5ホールも行くとすぐに5月並みのポカポカ陽気。
「上手く対応できました」と、上々の滑り出しができた。
「今年の目標はまずは初シード入り。でも、そればかりだと攻めていけない気がしますので、常に良い位置で回って、優勝できる順位にいられるように。チャンスを作っていけたら」。
ちなみに勝俣陵(かつまた・りょう)は、初日3アンダーで11位タイにつけた。
もうひとりのカツマタとの初V争いにも注目だ。