米ツアー選手の松山英樹を含めて、日本勢は9人。
そのうち蟬川泰果と平田憲聖、安森一貴の3人が初出場だ。
平田と安森は、今年5月の「ミズノオープン」で共にV争いを演じて、初切符を手にした。
安森は、月曜日から開幕前日までがっつり3ラウンド。毎日、18ホール回り、本戦に備えた。
最初の2ラウンドは、長時間の移動や時差ボケの影響を感じた下見となったが、前日19日の18ホールは「日本でのプレーに近い感じに戻ってきました」と、普段着のゴルフに戻してこられた。
「左からの風のホールで立ちにくいところがあって、そのホールでしっかり自分のスイングができるように」と、最終調整に向けてピッチを上げる。
「テンポが早くなったりが一番ダメ」と、練習日から平常心につとめる。
日本ツアーは未勝利&ノーシード。
QT12番目で戦う選手だが、初メジャーで一気に地位を高める大チャンス。
「自分のプレーをして週末に行けたらな、と思っています」と、千載一遇をにらむ。
安森が3位に入った「ミズノオープン」で、中島啓太をプレーオフで下して最上位の権利で初メジャーに臨む平田。
「ギャラリーの数とか大会の規模とか、全部が凄い」と初舞台に興奮しながら、「何回まわっても難しい。どこまでやれるか」と、難解なリンクスコースに頭を悩ます。
「こんなに早く実現できると思っていなかった」という初渡英に際し、「サトウ食品さんから、サトウのごはんを送っていただきました」と、サポートに感謝。
「自分のゴルフをして、4日間戦うことが目標。毎ショットベストを尽くして頑張りたい」と、目標を見据えた。
平田と同学年の中島は、アマ時の昨年に続いて、2年連続2度目の「全英オープン」に挑む。
ロイヤルリバプールは、2017年にアマの試合で経験し、2位に入った。
「初めてのリンクスコースがここで、海外の選手と優勝争いができたことは、すごく思い出になっています」と、地の利がある。
メジャー出場は、今大会を含めて3回あるが、予選通過はまだ。
「カットラインを意識して我慢強くプレーしたい」と、初突破に意欲。
日本ツアーでは、5週連続のV争いを演じて賞金1位での英国入りだ。
「毎ホールで自分のゴルフをして、ボールをいいところに運び、1ホール1ホール丁寧にプレーしたい」と、意気込む。
今年は、欧州・DPワールドツアーを転戦する2人。比嘉一貴と星野陸也は、前戦地のデンマークからリバプールに入った。
昨季賞金王の比嘉は、2年連続2度目の全英オープンで初の決勝進出がかかるが、今年はマスターズと全米プロも経験。
全米プロではメジャーで初の予選突破を果たしている。
大学先輩の松山と開幕前のコースを見ながら、「距離も長いがフェアウェイも狭い。一番気をつけるのがOB。バンカーも入れてしまうと出すだけ」など、警戒感を増しながら「毎日アンダーで回っていたら、自然と上位に行ける。まずはそこを目標に」と、見据える。
星野は先月のドイツ「BMWインターナショナルオープン」で優勝争いの末に3位に入るなど、「環境やコースコンディションにだいぶ慣れてきたと思います」と、今年は欧州ツアーの一員として重ねてきた経験が糧だ。
「今週はやはり風とパッティング。3パットしないように。簡単にボギーを打たないように」と、3年連続3度目の出場で、初の決勝進出に賭けている。
そのほか、42歳の岩田寛は8年ぶり4度目の出場。
金谷拓実も3大会連続4度目の「全英オープン」で、まずは初の予選通過に挑む。