なんといってもゴハンが美味しい。
前夜、火曜日の前夜際ではブッフェを堪能。
「久しぶりに食べて美味しかった」と、一番に挙げたのは担々麺だ。
普段、試合中は食あたりを警戒し、生ものは控えるそうだが、さすがにきのうは我慢できずに寿司にも手が伸びてしまった。
9歳で渡米し、名門IMGで腕を磨き、南カリフォルニア大学時はオールアメリカンで活躍した逆輸入選手でさえ、先週まで米二部「コーンフェリーツアー」での16連戦はさすがに堪えた。
「5キロやせましたけど、去年が太りすぎていた」と、笑う。「トレーニングも毎日して、甘い物を減らして、今70キロがちょうどよいくらい。やっぱりパフォーマンスよりルックスかな」と、冗談を言ったが、「やっぱり食事は大変。栄養があるものが食べたいが、早朝のスタートだとどうしてもファーストフードになっちゃう」。
昨年よりシャープに尖ったアゴや、1ヶ月程前から歩行時に痛みを感じる左膝が厳しい環境を物語る。
先週まで21試合に出場し、予選通過は8試合でポイントランクはまだ100位にとどまる。
「思ったより結果が出ていない、という面では辛い面もある。でも、まだ1年目。ゴルフのキャリアは長い」と屈せず、次週は再び渡米し、残り3戦で生き残りに駆けている。
「その結果次第では、最悪またQT1次から挑戦します。苦しいのもあったけど、楽しいのが勝っている。魅力的な舞台」と、挑み続ける。
連覇をしにいったん慌ただしく戻った今年の富士桜は、アウトとインコースが入れ替わったり、景色が一変。
総距離7400ヤード超を誇る怪物コースがさらに牙を剥くが、「富士山が見えて嬉しかった」などと、景観を楽しむ余裕を忘れず、「難しいのはみんな同じ。意気込みすぎてもダメ。やるべきことを忘れず、ディフェンディングを楽しめたら」。
アメリカ連戦中も、スイング動画を送ったり日々リモートでチェックは続けていたため、「ショットのブレはそんなにない」と好調を保つが、内藤雄士コーチとの対面レッスンは実に4ヶ月ぶり。
「明日までに基本を見直して挑みたい」と、初日のスタートまで時間を惜しんで調整。
「日本は日本でレベルが高いので。ショットも精度も高くなる。今年、学んだショートゲームを活かせれば、去年よりいいパフォーマンスができる」。
再渡米の餞別を求めて練習にも熱が入った。