賞金65位で大会に入ったプロ18年目の内藤寛太郎(ないとう・ひろたろう)が、土壇場の一発大逆転に賭けている。
次第に風が増した初日にボギーなしの65。
「ショットもいいし、パットも良くて」と、7アンダーで回ってこられた。
105ヤードを54度で30センチにくっつけた1番から一気に4連続バーディを獲るなど「31」を記録。
約1時間半のインターバル後に10番で、「風を読み間違えた」とカート道で跳ねたティショットが林の入口あたりまで飛んだが、いったん出して、第3打を4メートルにつけた。
ピンチをパーでしのいで「流れを切らさず出来た」と、最後18番もしっかりしのいで、今日はほぼ完璧」と、頷いた。
2006年にプロ転向し、苦節を重ねてやっと20ー21年に初シードを獲ったが、昨年すぐ陥落。
QT16位で出直す今季、4月の「関西オープン」で軽いぎっくり腰をやったが、「試合に出たかったから無理しちゃった。1週、2週休んでちゃんと治せばよかったのに」と、後悔してもあとの祭りだ。
かえって痛みが長引いて、5月以降に出場6戦連続の予選落ちを喫するなど、本調子が出て来たのがやっと夏以降。
シード復活のメドが立たないまま、ついに今週、自力で出られる今季最後の試合になってしまった。
「今週で、なんとか決める気持ちで来ています」。
奇しくも、先週の「バンテリン東海クラシック」で、賞金シードに奔走する木下裕太(きのした・ゆうた)が一発大逆転の5年ぶり2勝目を達成したばかり。
「凄いな、って・・・。本当に思いましたよ。後に続こうなんて、おこがましくて言えないけれど。自分も頑張ろう」。
年下プロの感動ドラマに41歳も奮い立つ。