1日3イーグルはもちろん、「2イーグルも僕、初めてなんです」と、自分の偉業に度肝を抜いた。
最初4番で10メートルが入ったのも驚いたが、15番は「右手前にギリギリ乗りましたがこぶ越えで、一度グリーンを出さないと寄らないようなライン」という15メートルのイーグルパットが「ど真ん中から入りました」と、目を剥いた。
これでもう十分、と満足しかけたお尻を周囲が叩いた。
池越えの最後18番もチャンスホールである。
同組の谷口徹(たにぐち・とおる)からの期待とプレッシャーをびんびんに感じたし、小俣キャディも「行くしかないよね」と
組のムードにちゃっかり便乗。
残り171ヤードの2打目で「手堅く手前から」と最初、勝俣が持った8アイアンを、7アイアンにチェンジさせ、「奥を狙ったほうがいい」と小俣キャディが言ったとおりに、うまい感じで風に乗り、ピン1メートルに着弾させてイーグル締め。
7アンダーの65は「皆々様が応援してくださったので…」と、大感謝の首位と2差の3位タイ発進だ。
1日3イーグルは、昨年の「ASO飯塚チャレンジドゴルフ」の初日に大槻智春が獲って以来、史上8例目の記録である(※データが残る1985年以降)。
「まじですか? すげー…」と、我ながら放心していた。
5月に結婚した奥様が先月13日に、ぶじ女の子を出産。
日程的には「日本オープン」の週だったが、同大会の出場予選会で落選していた勝俣には権利がなく、「こうやって生まれてくるんだ、と。立ち合えてよかったです。すごく感動したし、妻に感謝」と、新米パパの喜びを噛み締めてきたばかりである。
「目指しているのは常に優勝なので、そこは変わりないですが、出産を機にいい方向へ行ってくれたら…」。
初Vの兆候は、間違いなく来ている。