2メートルを沈めたスタートの1番から、あれよあれよのバーディラッシュを演じた。
そこから3連続を記録した9番では10メートルが入った。
後半14番では7メートルを沈め、そこから連続バーディを奪うと、17番ではまた10メートルが決まった。
最後のパー5の18番でイーグルを奪えば、コース新記録だった。
「バンカー近くの2打目は足場が悪く、果敢に狙いましたが、左の奥に行ってしまって3オン2パット」。
更新には至らなかったが、「今日はティショットもセカンドショットも、パターもほぼミスなし。危なげなくスタートできた」と、ニヤリとした。
現状の自身最終戦で、頑張りたい理由がある。
先週の「ダンロップフェニックス」は、宇喜多も出たかったが、現場待機の3番目。
ダメ元で、練習しながら出番を待ったが、やはり巡ってこなかった。
偉業が飛び込んだのは、いったん帰宅し、岡山の実家で過ごしていた日曜だ。
大会は史上初、ツアーは史上7人目のアマVを達成した杉浦悠太と、大学は違うが同学年。
「アマチュア時代は一緒に韓国の試合とかにも行った。負けてられない」と火がついた。
「刺激になった。きょうもちょっと意識をした」と、プレー後も杉浦のスコアを気にした。
宇喜多は、昨年の3年時に、先輩の平田憲聖(ひらた・けんせい)に続く形で大阪学院大に在学したままプロ転向しており、杉浦よりキャリアは上。
「アマ優勝は凄い」と、称えつつ「本当に大事なのはプロになってから」と、ここから真の勝負をかけていく。
ルーキー年の今季ここまで12試合に出て、トップ10を2回記録し、賞金ランク61位で初シードの圏内にはいるが、いずれも初日首位発進した「関西オープン」は3位に終わり、「ゴルフパートナー PRO-AM」は最後29位タイ。
チャンスを、掴み切れていない。
「今週は、残り3日も上位を続けてあわよくばJTも」。
戦国武将にルーツを持つ若武者が、土壇場から出場わずか30枠の次週シーズン最終戦に潜り込む。