大会は賞金3位で入ったが(最終2位)、すべての部門別ランキングを総合して競う「メルセデス・ベンツトータルポイントランキング賞」は、1位で迎えていた。
「死守したいというのは開幕前からあって。それがまさか優勝できて、2つも受賞できたのはめちゃくちゃ嬉しいです」。
さらに大会2日目に2イーグル(66)を奪い、年間獲得数で23個目を追加。
イーグル率賞とのW受賞で、喜びは倍に。
「家族とも、凄く魅力的な賞と話していました。1年目でこんな素敵な賞をいただけるのは本当に嬉しく光栄。このまま乗って帰りたいくらいです」と、有終の美の翌日4日に、都内のANAインターコンチネンタルホテル東京で行った部門別顕彰の「ジャパゴルフツアー表彰式」で、特別賞「メルセデス・ベンツEQS450+」をいただき、改めて美酒に浸った。ツアー部門別データ 2023
最終18番パー3でピンにくっつけ1差で逃げ切った右手前のラフからのアプローチは、何度思い出しても「たまたまです。二度と打てないかな、と思いますね」と、震えが来るほど高難度。
式典中に行った賞金1位と2位と3位と、JGTO会長の青木功と席を並べて語り合ったトークショーでは、「あれは相当難しい。タイガがボギーを打って、3人でプレーオフ行けるかなと思ってたんですけど、スーパーショットが出た」と共に最終組で闘った中島が称えた。
青木も「ライはいいし、アゲンストの風もあり、思い切って打てればどうかな、というところで、思い切って打てた。海外行っても大丈夫だ」と、太鼓判を押した。
「ありがとうございます」と、恐縮した。
「金谷さんも、中島選手も、アマチュアの時から雲の上の存在。2人と優勝争いできて、凄く良い経験をさせてもらって、ちゃっかり僕が優勝できた」と、感慨深い。
開催前の金谷を抜いて、賞金2位に浮上した。
トップ3が来季の出場資格を得た欧州・DPワールドツアーは、より上位ほど有利なカテゴリーが与えられる。
海の向こうの出場機会を伺いながら、国内では改めて今年は一歩、登りそこねた頂点を狙っていくつもり。
掛け持ち参戦は、なかなか至難の道になるだろうが「去年、星野さんも海外に出場しながら、あれだけ高い賞金ランクにつけた。僕も少ない試合数でも狙っていきたい」。
昨季賞金2位の資格で今年、欧州・DPワールドツアーに昇格し、新シーズン開幕で早くも2週連続2位など会心を続ける星野陸也(ほしの・りくや)がお手本だ。
「賞金王は、魅力でしかない。歴代の選手は石川遼選手であったり、松山さんであったり、今年の中島選手も、すごく有名選手が獲られている中で、いずれは僕も獲りたいという思いは変わらない」。
来年こそ“タイガ・キング”へ。
「ショットがフェアウェイ飛んで、パットでも1位を獲って、パーオン率も1位なら、ハンパないスコアが出ますよね? このオフにまた、いろいろ課題部分を補っていきたいです」。
2023年度のメルセデス男がますますアクセルを加速する。