第2ラウンドを終えて、共に通算2アンダーで決勝ラウンドに進出した石川遼と航(わたる)が、スコア順に組まれる第3ラウンドで、ツアーで初めてのきょうだい同組を実現させた。
しかも今回、航のキャディをつとめるのは姉の葉子さん(遼には妹)。
奇しくも3きょうだいの競演となり、いっそう注目を集めている。
もっとも本人たちには「不思議な感じ」(兄・遼)。
弟の航も、最初の数ホールは「ふわふわ」としていたようだ。
稀有な空気の中、スタートの10番では、遼がティショットを左に曲げて、木の根元から後ろに出すだけの状況から3打目をピン奥に乗せ、長いパットを沈めるパーセーブ。
インの裏街道からスタートとなったが「ギャラリーの方が一定数いて。魅せてくるなと思いました」と、相変わらず兄の持ってるぶりに感心するうち、次第に航も状況にもなじんできたようで、後半1番のティショットを打つ前に、日没中断したころには「普段通り、きょうだい三人で仲良く喋りながらできました」と、すっかり平常心に。
朝7時10分から第3ラウンドの残りを開始する最終日は、72ホールの競技完遂を目指して、最終ラウンドもまた第3ラウンドの組み合わせのまま続行する予定で、「明日もしっかり自分のプレーをして兄ちゃんを安心させたいと思います」と話した航。
8歳下の弟について、遼は「年が離れているので、自分の航に対する成長の理解が追いついていけていない」と苦笑し、「スポットで推薦を頂いて、予選を通過することは、期待に応えるという意味でも良かったと思いますし、予選を通過できる力はあるということなので。素直にすごいなと思います」などと評価。
「明日も1日一緒。めったにないことだと思うので、楽しみです」と、話した。