開幕前日の岐阜県可児市の気温は正午前に、すでに30℃を優に超えた。
「この時期は許可していただいているなら、ショーパンと日傘。必須です」と、これぞ“富士可児(ふじかに)”スタイル。
(※本大会では練習日のみで、本戦からは着用できません)
「暑いですよ。コースの傾斜もきついですし、ぜひ涼しい格好でお越しください」。
“ご当地”プロが呼びかけた。
小木曽喬(おぎそ・たかし)は、隣県の愛知県名古屋市。
でも、91回目の舞台となるここ富士カントリー可児クラブは、お父さんがメンバーさんで、小木曽も小学時代から親しむコース。
「地元という意識が強い」と、今もオフは週2のペースで通い、試合の経験も。
「QT会場だったこともあります。ここで落ちたことがない」と、勝手知ったる庭だが、そこは5年シードがもらえるタイトル戦。
「普段、見たことのないようなピン位置だったり、ラフの長さだったり、非常に難しくなっています」と、感想を述べたが、メンバーコースの自負はある。
「ここで開催されることが決まった瞬間から照準にしてきました」と、初タイトルをにらむ。
開催直前に、大きな自信も持ってきた。
先月の韓日共同「ハナ銀行 インビテーショナル」で、韓国勢を破って悲願のツアー初優勝を達成。
その足で、きゅうきょ翌週の「韓国オープン」にも出場してきた。
「大会前に優勝して来られたのもよかったですし、韓国でナショナルオープンらしい、非常にタフなセッティングでプレーできたのもよい経験」と、初Vを契機に一気に世界が広がっている。
先月の日本アマでは、同じ名古屋の松山茉生さん(工大福井高校1年、15歳)の最年少Vが話題となったが、17歳115日の2014年大会で、当時の最年少記録(※日本勢として)を作ったのは小木曽。
「メジャーだし、地元だし、ここで勝ちたい」。
アマプロ通算2個目の“日本タイトル”に向けても、気温以上に燃えている。