カップインなら自身初のアルバトロスだった。
「まだしたことない。やってみたい」と、あこがれのシーン。
今回は、ほんの数センチで実現しなかったが「完璧でした。打った瞬間キタ!と思った。入るかな、というのはわからなかったですけど、入れ!という声で近いのかな」と、今回はひとまず楽々イーグルで、首位に並んで大会を折り返した。
連日の猛暑の折、高たんぱく低脂質をテーマに4日前から、ダイエットに着手。
きっかけは、施術中のトレーナーさんに「おなかはプニプニだね」と言われてから。
鍛えた胸板の厚さは良くても、下っ腹は気になる。
「この時期は炭酸うまいし、塩分・糖分高めの食事をとりがちですけど、体の疲労度が違うよ、と教わり昨日もさらっとお寿司を」。
2日目も気温35度越えの“富士可児(ふじかに)”でも効率よく消耗を抑えて体力温存。
V争いに挑む。
勝てば史上初のアマ2勝目を達成した2022年の「日本オープン」と、賞金2位につけた昨季シーズン最終戦「ゴルフ日本シリーズJTカップ」に続く、日本タイトル3冠へ。
23歳178日での3戴冠なら、ジャンボ尾崎の27歳248日を大幅に更新し、年少記録を更新する。
「意識、してますよ、それは」と、即答。
「どの試合も勝ちたいですけど、その中でも一番勝ちたいのがゴルフツアー選手権(6月「BMW 日本ゴルフツアー選手権 森ビルカップ」)と、この大会。メジャーで勝ちたい」と、隠さない。
3日目の最終組で当たった清水大成(しみず・たいせい)も、杉浦悠太(すぎうら・ゆうた)も、思い入れのある選手だ。
「大成さんは、常にうまい。ラフからでもしっかりチャンスにつけてくるし、飛距離も自分より飛ぶし、平均パットも上位(現在1位)。自分がうまくなっているかの力量を見るのにもいい機会」と、物差しにする。
学生時代から知る後輩の杉浦とは、「ごはんにいったり、練習ラウンドしたりする仲。トレーナーさんも一緒だし、ここで回る機会がきたか」と、歓迎する。
タイトル戦での同組は、東北福祉大4年時の2022年「日本オープン」以来。
2サムを共にした3日目に、当時日大3年の杉浦は3打差から9打差に後退し、最終日は蟬川に6打差の3位タイで敗れており、プロ入り後の再戦ではどんな仕返しを仕掛けてくるか。
<日本タイトル3冠年少記録一覧>
?蝉川泰果(23歳178日)=2024年日本プロ・2022年日本オープン・2023年ゴルフ日本シリーズJTカップ
1ジャンボ尾崎(27歳248日)=1971年日本プロ・1972年ゴルフ日本シリーズJTカップ・1974年日本オープン
2丸山茂樹(28歳86日)=1997年日本プロ・1997年ゴルフ日本シリーズJTカップ・1997年日本プロゴルフマッチプレー
3中嶋常幸(28歳207日)=1977年日本プロ・1982年ゴルフ日本シリーズJTカップ・1983年日本プロゴルフマッチプレー
4小平智(29歳32日)=2015年日本オープン・2013年日本ゴルフツアー選手権・2018年ゴルフ日本シリーズJTカップ