ここ芥屋(けや)のグリーンは、男子ツアー開催コースで唯一のコウライグリーンだが、地盤は硬く、スピードも出る。
「絶対入れたい、とは思いながら。そうはいっても難しいので外しても仕方ないかな…と、いい意味で開き直って」と、最初2番で7メートル超を沈めると、今度は5番から、自身レギュラーツアーでは最多となる5連続バーディを記録。
15年愛用のマレット型パターで、2~5メートルの入れ頃外し頃を決め続けた。
後半インも13番から3連続を記録し、今年から距離が伸びた最後18番のパー5もしっかりとバーディ締め。
7アンダーの「65」をマークし、首位と1差の2位タイに「上出来です。自分でもびっくりしています」と、ニコニコしていた。
2017年に推薦出場した「HONMA TOURWORLD CUP(本間ツアーワールドカップ)」での自己ベスト3位を契機に初シードをつかんだが、1年で陥落してしまった。
以降はABEMAツアーを主軸に、今年は6月にここ芥屋で行われている「LANDIC CHALLENGE 11」で、同ツアー9年ぶりの2勝目を飾ったばかり。
「あの時の嬉しさも緊張感も、まだ思い出します」と、余韻が残る。
前回の初優勝が、系列コースで行わている2015年の「ジャパンクリエイトチャレンジin福岡雷山」ということで、何かとご縁が深く、今週のプロアマ戦はコースや大会スポンサーの社長さんとプレー。
「本戦でもたくさんバーディ獲って」と、激励をいただいたそうで、「まずは良い報告ができます」と、喜ぶ。
ABEMAツアーのネット生中継ではプレー中のパフォーマンスで盛り上げた選手を毎日表彰しており、日高の決めポーズは名字をもじって、頭の上で山の形を作る「日高山脈(ひだかさんみゃく)」。
6月の優勝時も、9番グリーン向こうにそびえる「糸島富士」をバックに同様のポーズで記念撮影したそうだ。
関係者のだれもが認めるいいひとキャラ。
この日のプレー後も、囲み取材を待つ報道陣を待たせてはいけないと、汗だくで駆け足。
熱中症を心配したスタッフに「走らなくて大丈夫です!」と、止められていた。
「もういい年なんで…水筒や氷嚢を使ってなんとかうまくやってます」と、照れ笑いを浮かべる38歳。
「短パンプレーでいつもより涼しくできますね」と、主催者の配慮にも感謝しながら、芥屋で年に2回の美酒を目指している。