桂川有人(かつらがわ・ゆうと)が、8月の「横浜ミナト Championship ~Fujiki Centennial~」以来となる今年7戦目の日本プレーを、日米共催のPGAツアーで迎える。
初日の組み合わせはこちらから 大会公式ホームページ通算2勝目を飾った欧州共催の4月「ISPS HANDA 欧州・日本どっちが勝つかトーナメント!」のV賞金は5400万円ほど。
3位タイに入った5月の「ミズノオープン」で、22年に続く2度目の「全英オープン」切符をつかんだあと、欧州・DPワールドツアーに軸足を移しても、9月の「Shinhan Donghae Open」で、平田憲聖(ひらた・けんせい)に抜かれるまで賞金1位を走り続けて、現在もまだ5位におり、本大会も賞金ランキング上位8人の資格で無事、2年ぶり2回目の出場権を得ることができた。
“主戦場”では、直近の「フランスオープン」まで5試合連続で予選を敗退。
出場全試合数でカウントするなら、今季11試合に出て実に8試合で予選落ちを喫しており「賞金上位10人に入ってPGAツアーの資格を」という当初の当ては大きく外れた形だが、「楽しいですよ」と、桂川に悲壮感はなかった。
食事や環境面は、一昨年に予選会から転戦した米二部コーンフェリーツアーよりは良いそうで、「本土に行っちゃえば、時差もないんで。次の会場にも1、2時間で移動して。ごはんも芋とかパスタとかチキンステーキとか。美味しいですよ」と、泣き言も言わない。
「スイングは、なんか全体的に崩れている感じで。結果の通りで、ゴルフの感触は良くないですけど、悩んではいません」と、流れのままに「もちろん、成績が出たほうが楽しいですけど、今は新しいところに飛び込んだばかりで、挑戦できることが楽しいです」と、新天地を満喫中だ。
一昨年に、共に米二部ツアーを転戦した同学年の大西魁斗(おおにし・かいと)が、2年目の今季、ポイントランク25位に食い込み、PGAツアーに昇格を果たした。
「去年100位でギリギリつないで、今年はそれをしっかりPGAまで持っていくというのはほんと凄いことだと思います」と、火曜日の共の練習ラウンドでも改めて感心こそすれ、妬みはしない。
「全体の実力、レベルが伴わないと、対応できないのはどのツアーに行っても同じと思う。対応できる力をつける必要がある」と、いまはまだ、発展途上中。
「普通なら行きたくても行けない場所で挑戦するチャンスをいただけたので。ここ数年で成長できたらな、というのが今のモチベーションです」などと語っているうちに、強い雨が降り始めたが、「今週は、3年前のこの大会より成長した姿をひとつでもお見せできたら」と、黙々と練習を続けた。
物腰しは相変わらず柔らかだが、この選手はいつでも、どこのステージでもこうと決めたら芯が強い。