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久光製薬KBCオーガスタゴルフトーナメント 2003

『安心してプレーできたよ』フィジー出身のディネッシュ・チャンド、競技再開後もリズムを保って単独2位

15時46分、午後スタートのチャンドが16番のティグラウンドに上がったとき、豪雨の ため競 技中断のサイレンが鳴った。「途中でプレーが止まるのはイヤだったけど、ほんとうにものすごい雨だったからね」ホっと一息ついてひとまず近くの茶店で待機していたが、当分、雨 はやみそうにもなく、本部の指示でいったんクラブハウスに引き上げてきた。
1時間34分後の競技再開まで、チャンドがロッカールームでリラックスして過ごせたのは、空いている時間を故郷の言葉でお喋りできたことが大きい。
今週、キャディを務めるアペニサさん(29歳)は、フィジーでは、ハンディキャップ 0のト ップアマチュアだ。「といっても、日本のレベルと比べ ると、 まだまだだからね」。この機会に3ヶ月ほど日本に滞在してバッグを担ぎ、日本のゴ ル フを勉 強して帰るように勧めたのはほかでもない、チャンドだったが、それが逆にプレー ヤーにも 良い効 果を与えてくれたようだ。
いまでは自在に日本語を操るチャンドも、昔馴染みの友人と「ほんとうに久しぶりに」(チ ャンド)母国語で話せたことで、「まるで里帰りしたみたいな気分でゴルフができた」とい う。「とっても安心してプレーできるって感じかな」。
17時20分の再開後も、この良い雰囲気を保ったまま、16番で3メートルを決めてバーディ。6 アンダー、単独2位には「彼に、良いプレーを見せられたことも良かったよね」と満 足そ うに振り返った。

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