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昨季9万円に泣いた男・片岡大育が狙う円安ドル高のビッグマネー(NZオープン)

昨季、9万円に泣いた男も絶景と、人々のやさしさに包まれながら決勝進出を果たした。

片岡大育(かたおか・だいすけ)はプロ19年目。
本大会は、5年ぶりの出場にこぎつけ、「昨日は全然入ってくれなかったパットがきょうは入ってくれた」と、11番から3連続を記録するなど6バーディ、1ボギーの「66」。

通算5アンダーの49位タイに浮上し、前日初日のイーブンパー100位タイからカットラインに飛び込めば、傍らの大親友も大喜びだ。


第2ラウンド結果

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キャディのピーターさんとは、8年前に大会初出場した時からの付き合いという。
「前回もすごくお世話になって、おうちに泊めてもらったり、彼のお父さんにご飯をごちそうになったり、めちゃくちゃベストフレンドなんです」。

2020年以来4度目の出場が決まった今年もすぐに連絡。
本大会後には彼宅で寝泊まりしてのミニ合宿を組む予定だ。

片岡が生まれた高知県も風光明媚で、つい先週も、ラウンドを重ねてきた所属コースのKochi黒潮カントリークラブも絶景が望めるが、ニュージーランドはそこに雄大さも加わり、何度来ても心が打たれる。
「人も優しいですし、ほんとに好きな場所なので」。
仲良しキャディさんとの歩調も自然と浮き立つ。

日本ツアーは通算3勝を誇るが、顔面麻痺の発症と重なり、19年にシード陥落している。

昨季は5年ぶりの復活も寸前だったが、地元開催の自身最終戦「カシオワールドオープン」を55位で終戦。
ボーダー線に9万5526円及ばず、賞金ランキングは次点の70位で涙をのんだ。

「でも、去年は前半にすごく苦しんだので。逆に、夏からのプレーであそこまで行けたのは自信になった」と、いま懸命に前を向き始めたところだ。
「去年の終盤はすごく良い状態だったので、その自信を失いたくない」と、大事に温めニュージーランドにやってきた。

「この2日間を見てもいい感じですし最低限、予選はクリアしたので。明日も自分のスタイルでやれるように。トップ10を目指して頑張りたい」と意気込む。

ちなみに、最終日の日曜日はピーターキャディのお父さんの誕生日。
「ビッグなプレゼントをしたい。いま円安なので、ドルを稼ぎたい」と仲良く微笑み合った。

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