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日本ゴルフツアー選手権イーヤマカップ 2001
▼ 日本ゴルフツアー選手権 イーヤマカップ開幕に寄せて今年のコースセッティング
昨年の第1回大会のときから、よりフェアでタフなコースを目指したコース改良のプランがあり、当時は着手できる部分から。手を加えていった次第でした。
今年の第2回大会を迎えるにあたっては、関係者のみなさま、選手たちの意見、そして、再度、設計者のボン・へギー氏に会って意見を伺い、さらに、選手の潜在能力を引き出す舞台作りに心を砕いてまいりました。
具体的には、今年まず、ティグラウンドを後ろに下げるなどして、合計8ホール、全長にすると225ヤード、コースの総距離を伸ばしました。
たとえば12番パー3。160ヤードから210ヤードの長いパー3となり、選手の持つクラブの番手でいえば3〜4クラブは上がるでしょう。
4つあるパー3に関しての今年の鉄則は、それぞれのホールで使うクラブや、狙い方に、ホールごとの特性を生かしてバリエーションを持たせること。
そういう意味で、今回の12番の距離の延長は、それぞれのパー3の特性がいっそう際立つものだったのではないかと思います。
しかも、昨年までは、12番ティグラウンドの右そばに、ただ生えていただけの松の木が、新しいティグラウンドから見ると、ハザードとして視界に入ってくるようになりました。
ピン位置にもよりますが、明らかにフェードボールで攻めなくてはいけないホールに変化したわけです。右からボールをまわして攻めるタイプの選手にとっては立ちづらく、ボールコントロールが必要なホールに変身しました。
そのほか、13番パー4が420から435ヤードへ。16番で525ヤードから555ヤードへ。
ティグラウンドを後ろに下げて距離を伸ばしたことによって、各ホールで打ち出し方向の間口が狭くなり、ティショットで、より正確な球筋を要求されるコースへと、生まれ変わったのです。
さらにフェアウェー幅は、最低でも20ヤード。平均で30ヤード前後の幅に設定し、加えて先細りにならないよう、257ヤード地点あたりから、320ヤード地点までは、そのフェアウェー幅をキープするようにしました。
極端に絞り込んだ設定では、選手たちは『仕方なしの刻み』に追い込まれます。好打には好スコアで報いるセッティングをめざし、無理なフェアウェーの絞り込みを避けました。
ラフは今年、フェアウェーとラフの間に、ファーストカット(セミラフ)ゾーンを設けて、ミスショットが林に入る前に止まってしまう“ラッキー”を防ぎました。
また、ラフは80センチ前後に刈り止めし、本戦中は100ミリ前後になるよう設定します。長すぎるラフでは、かえって芝が寝てしまい、フェアな状態が保てないからです。
グリーンから池までのラフに関しては、均一に短く刈りそろえ、むやみに突っ込んだショットには、たとえグリーンオンしても、転がり落ちる仕掛けをしました。
これによって、たとえば、奥目のカップをデッドに狙う場合、より高弾道で、スピンの効いたショットが要求されることになるわけです。
そのほか、へギー氏設計の特徴のひとつでもある、バンカーを増設し、また、バンカーのエッジまわりの芝を短く刈って、打点からバンカーの砂がはっきりと見えるようセッティングしました。
これはバンカーが、ハザードとしての役割のほかに、選手にとっては明確な目標物にもなる、との配慮からです。
バンカーが、ラフに覆い被さられているようでは、ハザードの特性が生かしきれないのです。
今年のホウライは、20アンダー以上の大量アンダーが出る可能性もはらんでいるかわりに、天候次第では、10アンダー前後でスリリングな展開もありえるでしょう。
いずれにせよ、ファンのみなさまには、選手たちの臨場感溢れる、エキサイティングゲームがごらんいただけますことを、願っている次第です」