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日本ゴルフツアー選手権イーヤマカップ 2001
「フィルのように、攻めるゴルフを―」
最終ホールの9番パー4で、1ピンのバーディパットを沈め、通算8アンダーの3位タイにつけた細川は、「噛み合わないままで、1年半も経っているからね。この辺で・・・」と久々に上位をうかがう位置に、虎視眈々だ。
99年の日本シリーズ以来勝ち星に見放されていた細川を刺激したのは、今年5月に米ツアーのケンパーオープンの決勝36ホールを一緒にまわったフィル・ミケルソンのプレーぶりだった。
「いろいろな外国人とまわっているけど、初めて違うレベルのゴルフを見た」とすっかり心酔。
「フィルは、パターを外しながらでも12アンダーをマークしていた。
あれでもっと入っていたら20アンダーは行っていたと思う。
14番のミドルは330ヤードぐらいで、僕はアイアンで刻むんですけど、その前のホールでバーディを取っているミケルソンは、オナーなのにグリーンを狙うから『お先にどうぞ』なんて言うんです。それで1オンさせてイーグル・・・!!
残り36ホール、ガンガン行くんですよね。
何がなんでも、トップに追いつきたいという攻めのゴルフ・・・。一緒にまわった人間でないと、彼のないすごさは分からないと思った」
昨年は、そのケンパーオープンで2位になるなどの活躍もあったが、優勝の2文字とは無縁だった。4年続いていた全英オープンの出場も、今年は、逃してしまった。
「ゴルフは本当にリズムです。今週こそ、優勝争いのプレッシャーの中で、自分のスウィングとリズムを取り戻したい。
暑くなって、『細川の季節だね』なんて言われると、その気になるし、何でもいいからキッカケが欲しい。
あと2日間、結果はどうであれ、とりあえず上にいられるかどうか。それも明日次第だと思うんで・・・フィルみたいに、どんどん攻めるゴルフをしたいですね」久しぶりに登場した夏男・細川の快進撃に期待したい。