記事

中日クラウンズ 2005

宮里優作「待つことを、覚えた」

もう、1年も前にメーカーに依頼していたL字型のパター。それが、今週ようやく届いた。世界的に見ても、有名どころで使用しているのはフィル・ミケルソンくらいで、最近ではほとんど見られることがなくなったこのパターは、昨年、豪州合宿中にプロショップで見つけて、「いいなあ」と、感じていた。

「重心が下で、ヘッドが低く打せる」。
そして何より、アイアンショットの延長で、同じ感覚で打てるのがいいという。

L字型のパターは幼いころ、父・優さんのを無断で借りて使って以来、ずいぶん久しぶりだが「フィーリング重視のパターで、今日はリズムよく打てました」。
ボギーなしの7バーディを積み上げた。

3年前、まだ東北福祉大の学生だったころ、ベストアマチュア賞を獲得したここ和合は、ティショットよりも「セカンドをいかに打つかを考えさせられるコース。ピンを狙わない勇気を、求められている」。攻め方は、体に染み付いている。

妹の藍さんが、デビューするなり大ブレーク。兄・聖志も、昨年12月のアジア・ジャパン沖縄オープンで初優勝を飾ったが、「待つことを覚えた」いまでは、兄弟たちに先を越された焦りもまったくない。

アマ時代も含め、もう何度迎えたか知れない優勝のチャンスも、「自分らしく、明日も8割くらいの力で打っていく」と、気負いはない。

関連記事