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同じアクシデントに見まわれた両者。
６番ホールのセカンドが右に大きくそれ、Armagh（北アイルランドの地名）から試合を観戦しに来ていたギャラリーのジェニファー・ウィルソンさん（６０歳）の左頭部を直撃した。その後、ジェニファーさんは夫セシールさんに付き添われ、コース内にある処置室で治療を受けた。
ホールアウト後、タイガーはこのアクシデントについて「本当にひどい出来事だった。故意的に当てようと思って打ったわけじゃないことは確か。でも、ボールが跳ね返ってくる様子を見て、誰かに当たったかもしれないと思ったんだ。不幸なことにそこへ行ってみると女性があたり一面に血を流していて、本当に悪いことをしたと思った。」と語った。
ジェニファーさんに当たったボールは4、５メートル程左に跳ね、深いラフに落ちタイガーはこのホールをパーセーブした。しかし、タイガー自身に与えた精神的影響力は大きかっただろう。
ジェニファーさんに対して「出来る限りの謝罪をした」と話し、グローブにサインしてプレゼントしたというタイガー。3年連続優勝を成し遂げるには、昨日より3打スコアを伸ばし3日目を９アンダーで終了したガルシアに追いつかなければならない。
「タイトルを保持することを考えて、今の状況をどのように考えますか？」との質問に、タイガーは「今日までのプレーより良くしなければいけないのは確か。少なくともまだ明日戦えるチャンスがあるし、99年にポール・ローリーが10打差を逆転して優勝したように、このゴルフコースではそれが出来る可能性がある」と、3年連続優勝をかけて明日の決勝ラウンドに臨む。
この日、17番ホールでタイガーと同じアクシデントに見舞われたのは単独首位のセルヒオ・ガルシアだ。
4番アイアンで打ったセカンドショットが、左サイドの撮影エリアで写真を撮っていたカメラマンのクリス・ラトクリフさんの右耳の後ろに当たった。
この時を振り返ったセルヒオは、「近くまで行くと、人が横になっているのが見えたのですぐにボールが当たったと分かった。良かったのは、そこに行った時に男性と握手をしたんだが、何回も『大丈夫だから、行って』と言ってくれたんだ」と語った。
その後、サイン入りのボールとグローブを渡したガルシアは、「もし彼がどこか切って血を出していたらもっと動揺は大きかっただろう」と話した。
この日の自身のラウンドについては「3打差リードできたことにとても満足しているし、今日のプレーの運びにも満足だし、全体的によかったと思う。明日は大変な日になると思うけれど、楽しみにしている。記憶に残るような日になってくれればいいし、明日が待ちきれない。」と初のメジャー大会優勝が待ちきれない様子。
明日、99年のような大逆転が起き、タイガーが3連覇を成し遂げるのか？それともガルシアが初のメジャータイトルを手に入れるのか？
ここカーヌスティで歴史に新たな名前を刻むのが誰になるか、最後の最後まで目が離せない。
