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アイフルカップゴルフトーナメント 2005
高島康彰「元気なときにできればね」
本来ならば、プレーができる状態ではなかった。練習日の水曜日に熱中症にかかり、棄権も考えた。しかし、今年これまで12試合に出場して予選通過はわずかに3回。
「休むような立場じゃない。這ってでも出る」。
ドクターストップも振り切って、4日間を回りきった。
この1週間は毎日、点滴生活。ほとんど何も口にできず、ゼリー状の栄養剤がどうにか入るという程度だった。
特に初日は歩くので精一杯。3アンダーで回ったのだが、本人にはほとんどその記憶もない。
「この状態で、2位は出来過ぎです・・・」と、会心のゴルフにも、どこか人ごとのように話した。
不思議なものだ。体調も万全、ゴルフも絶好調というときに限って結果が出ずに、今回のように、倒れる寸前という状態の中で、好スコアをたたき出す・・・。
「いままでは、初日から集中してトップの位置や、予選カットのこととか考えすぎていたけど、今回は何も考えられなかった。1ショットだけを考えて72ホールを回ったから良かったんでしょうか。・・・これが、元気なときもできればね」と、笑った。