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KBCオーガスタ 2007

森田徹「できるだけ、楽になる方法を模索しながら」

インスタートの10番からいきなり連続ボギーを打って「今日は最初から開き直るしかなかった」。気持ちを切り替え、欲を捨てたら、すぐに12番でバーディが来た。

グリーンカラーから6メートルを決めて、勢いを取り戻す。
後半の6番で残り244ヤードの第2打を、スプーンでピン右奥12メートルに乗せてこれを沈めた。
このイーグルを含む、67の4アンダーは6位タイ。

昨年のチャレンジトーナメントで“無冠”ながら、16試合に出場してトップ10入り7回と、安定したゴルフを見せて賞金ランクは4位。今季ツアー前半戦の出場権を得たものの、いまだ賞金ランクは94位と低迷したまま。

もちろん、初のシード権は喉から手が出るほど欲しいが、あえてこう考えるようにしている。

「年末までに自信をつけて、ファイナルQTで良い成績が残せるようにしよう」。
シーズン中盤のいまから早くも来季のツアー出場優先順位を決める予選会を視野に入れて戦っている。
しかし、これは「けして、マイナス志向ではないのだ」と、森田はいう。

むしろ、シードのことを考えてジタバタするほどに気持ちはますます苦しくなる。
自分を見失い、思うようなゴルフができなくなる。
そのうち、シード権はおろか来季の出場権さえふいにする可能性もある。
「それだけは、絶対に避けたい」。
どうやったら、精神的に楽にプレーができるか。「いろいろ模索しながらやってるんです」。

気持ちを楽に持って戦ううちに、ふいに好結果が転がりこむのを待つという計画だ。

森田徹
1969年12月7日生まれ、千葉県出身。13歳のとき、遊びで始めたゴルフにはまって、プロの道を目指した。
成田高校卒業後、成田のゴルフ練習場「ベストゴルフ」で出会った欧州シニアの賞金王・海老原清治に師事し、97年にプロ転向。チャレンジトーナメント賞金ランク4位の資格から初シード入りを目指す今年は、節目のプロ10年目だ。
身長168センチ、体重65キロ。

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