記事
<開幕戦で好ダッシュを切った選手たち>太田直己、ベストフィニッシュの7位湯原、原田のベテラン組も好調
しかし、そう思うほどに意識して、思うようなプレーをさせてくれない。
先週の東建ホームメイトカップのディフェンディングチャンピオン・藤田寛之も期間中、しきりにこんなことを繰り返していた。
「なんだか、ふわふわと浮ついて落ち着かない。開幕戦は、いつもこうです。何回経験を積んでいても、いつも不安と緊張で、一杯になるんですよ」。
だから、今年ファイナルQT68位の資格で、初めて本格参戦を果たした太田直己(おおたなおみ=写真)にとっては、なおさらだっただろう。
しかし、そんな開幕戦のプレッシャーをはねのけて、7位タイフィニッシュ。
自己ベスト順位をたたき出した。
「今週はとにかく、良いスタートを切るためにも1打1打に集中していこうと思っていました。欲を言ったらキリがないけど、自分なりに良いゴルフができたと思います」。
中嶋常幸の長男・雅生と、日体大ゴルフ部同期で99年の日本学生を制覇、2000年、2001年の朝日杯全日本学生で連覇を達成している逸材だ。
このオフは、近藤智弘や谷原秀人らと、米フロリダで長期合宿を組んでのぞんだこの開幕戦。
最終日は得意のパターが冴え渡って、25パットを記録。68をマークして、初戦の好ダッシュに成功した。
「今年は、僕ら若手が男子ツアーを盛り上げていかないといけませんよね」と太田。涼しげな目元を生き生きと輝かせた。
その一方で、ベテラン勢も好調だった。
長い間、腰痛に苦しんできた湯原信光や、2002年からシード落ちをしていた原田三夫らが上位で踏ん張った(次項目を参照)。