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カシオワールドオープン 2002
今週の予選カットラインは、通算1オーバー60位タイ、シード権争いの選手たちから、目が離せない
通算5オーバーで予選落ち。「こんな内容じゃ、それも当然」と、はき捨てた。
現在、賞金ランクは73位(海外獲得賞金含む)。今季初シード入りを確実にモノにするためには、今週の予選通過は、必須条件だった。
こうなると、来週は、来季の出場優先順位を決めるファイナルクォリファイングトーナメント会場へ、向かわなくてはならない可能性も出てきた。
2アンダースタートの初日も、ゴルフの状態は万全、とは言いがたかった。
それでも、6番パー3のイーグルなど、ラッキーもあり、好位置につけることができた。
しかし、この日初日は、いまの自身の状態が、もろにスコアに出てしまった。
「ホールインワンで運が向いてきた、と思ったのに…。今日の僕が、本当の実力ってこと。これが実力どおりの、結果なんですよ…」
次々と、自嘲の言葉がこぼれ出たあと最後にポツリ、「悔しい…」とつぶやいた。
といって、これで来年の広田の運命が、決まってしまったわけではない。
それは今週最終日の、他のボーダー線上の選手たちの結果次第。
広田は、契約メーカーのスタッフに、週末の結果報告をお願いしながら、
「来週もゴルフができるよう気持ちも身体も調整して、待っています」
懸命に、気を取り直してコースを去った。
※今季、シード権のボーダーラインは、出場義務試合数を満たない6人の選手をのぞいた、賞金ランク76位まで(海外獲得賞金を含む)。
初シード入りを目指す現在賞金ランク79位の谷原秀人は、4アンダー13位で、望みをつないだ。
通算2アンダー27位タイで予選通過した合田洋は、「俺のせいで、泣く選手も出るかもしれないけれど、それでもこだわりたいから」と、保持している複数年によるシード権には頼らずに、残り2日、賞金ランクによるシード入りにかける。
そのほか、原田三夫(ランク82位)、河村雅之(同83位)らも、予選通過を果たし、「ひとつでも上に」と、シード権死守を狙う。
一方、15年間、シード権を守ってきた東聡は、通算3オーバー、83位タイで予選落ち。東も、複数年シードは持つが、賞金ランクによるシード入りにこだわる一人だ。現在、ランク74位で、“16年目のシード権”は、最終日の結果次第となるなど、シード権争いは、混沌とした様相を呈している。