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東建ホームメイトカップ 2008
東建ホームメイトカップが来年度の賞金増額を発表
コース周辺は早朝から大渋滞。16歳のプレー見たさに会場の東建多度カントリークラブ・名古屋に駆け付けた人の波は、正午を過ぎても途切れることがなかった。
ギャラリープラザには長蛇の列ができ、サンドイッチやカラ揚げなど正午を待たないうちに品切れしたスナック類も。
4日間、のべ2万9072人の来場者は大会史上最多人数を記録した。
日本ゴルフツアー機構(JGTO)が販売する選手の顔写真入りのサポーターズバッヂ(1個500円)。今年から仲間入りした石川遼のバッヂを求める人の行列は、販売開始の1時間前からあっという間に伸びていき、ひとりでも多くの方の手に渡るよう、“お1人さま1個”に限定したにもかかわらず、わずか1時間で200個がすべて売り切れた。
石川のものだけで、4日間合計500個のバッヂが売れた。
JGTOはきゅうきょ、1000個の追加発注をかけたが今後は各会場に均等に行き渡るよう、販売数を調整していく予定だ。
石川のツアーデビュー戦の舞台となった開幕戦「東建ホームメイトカップ」は主催の東建コーポレーションの予想も大きく上回る反響を呼んだ。
これを受けて、同社は「ゴルフ界のさらなる発展と今後の男子トーナメントの盛り上がりを期待し、来年度からの賞金総額の増額を決定した」と、期間中に異例の発表をした。
2009年から2000万円アップの1億3000万円で競われることになった。
ジャパンゴルフツアー開幕戦に予想以上の盛り上がりをもたらした16歳は優勝こそ逃したが、ツアーデビュー戦で5位タイという上々の成績を残した。
選手会長の宮本勝昌は、「男子ツアーは非常に良い流れに向かっている。来週、再来週…とツアーがどうなっていくのか、楽しみで仕方ない」と、期待を込めた。
当時アマチュアの石川が史上最年少優勝を達成した昨年5月のマンシングウェアオープンKSBカップで2位に甘んじながら、優勝賞金2000万円を受け取った。
15歳にみすみす勝利を譲った「A級戦犯」などと一部に批判されて傷ついたが「遼ちゃんは、これからも優勝争いをすると思うし、そのうちウッズのように、あのとき勝ったのは当然だったと言われるようになる」と、優勝インタビューでその実力を評価した。
石川の人柄にも触れて、「18番で、悔しいのにすぐに気持を切り換えて、僕に握手でおめでとうと言ってくれた。…僕がそんなふうに切り替えられるようになったのは、30歳を超えてからですよ!」と、笑った。
今年、社団法人 日本ゴルフツアー機構の新会長に就任した小泉直(こいずみ ただし)は、「開幕戦でいきなり選手会長の宮本選手が勝つなんて、まるで筋書きどおりの展開にいま、ツアーは確かに何かの風が吹いている。石川選手は予想以上というよりも、持っている力を発揮しただけ。問題は2戦目以降、この風が順調に推移していくかどうか。われわれの力が問われている」と、改めて決意を込めた。