記事

コカ・コーラ東海クラシック 2007

石川遼くんは最終18番で・・・

18番で、石川くんが恩返しだ。残り214ヤードの第2打は、ピン左7メートル。このバーディパットをド真ん中からねじこんだ。両手を大きく広げ、全身で勢いをつけてアッパーカットのガッツポーズ。そして、右手につかんだボールを大観衆に向けて投げ込んだ。

せめてもの感謝の気持ち・・・。

この日初日は朝から雨。前日2日目の真夏日から一転、気温は20度まで冷え込んで、前日2日目よりさらに苦戦を強いられた。

前半3個のボギーと、ダブルボギーをひとつ。
タフな条件に「今日はなんだか記憶のないゴルフ。いま何打目なのか、忘れてしまうホールもあった」と、振り返る。
14番で、左にOBを打った。トリプルボギーに、ギャラリーの大きなため息がせつなかった。
「ずっと悪いゴルフが続いていて、減ってもおかしくはなかったのに・・・」。
むしろ、ついて歩いてくださるギャラリーの数は、ホールを重ねるごとに増えるばかりだった。
「プレーで返さなければいけなかったのに・・・」。
不甲斐ないゴルフを見せてしまった申し訳なさを、最後の最後に返上した。

同組でまわった鈴木亨も関心しきりだ。
「18番でバーディを取るなんて。やっぱり、そういう星の下に生まれたプレーヤーなのか・・・」。
やはり同じ組の髙橋竜彦も「最後の最後に魅せられるのがスターの証拠」と舌をまく。

「今日のゴルフは、キーポイントをうまく攻略できなかったので40点」と、石川くん。
しかし、最終18番の分で20点プラスの「60点」。
通算5オーバーはスコアこそ落としたが、18位タイで迎える最終日。
「すべてチャンスにつける気持ちで。18番終わって倒れちゃうくらい一生懸命、頑張ります!」と、相変わらず元気一杯だ。

関連記事