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アサヒ緑健よみうり・麻生飯塚メモリアルオープン 2004

清田太一郎 通算8アンダー3位タイ「チャレンジトーナメントでの戦いが、僕の気持ちを強くしてくれた」

日体大時代は東北福祉大出身の宮里優作と、同期生。だが、デビュー元年に初シード入りを果たした宮里に比べ、大きく遅れをとっていた。

清田の誤算はやはり、デビューを飾った昨シーズン。ツアー出場順位をかけた年末のファイナルクォリファイングトーナメントだった。

6日間競技の4日目に、予選落ち。

主催者推薦が受けられる規定の6試合をのぞき、ツアー出場は絶望的となった。
「…やっぱり、その直後はショックでしたね」。
悔しさに唇を噛んだが、いつまでも落ち込んではいられない。

推薦でのツアー出場は、前半のうちに5試合を消化して、あとは2部組織のチャレンジトーナメントに専念。
同ツアーで賞金ランク5位内に入れば、来季ツアーの前半戦の出場権が手に入る。
「そこで、なんとか結果を残そう」。
気持ちを入れ替え、与えられた環境の中で精一杯に戦ったことが、「僕には、とても良い勉強になったと思う」と振り返る。

確かにチャレンジトーナメントには、シード選手が集結するレギュラーツアーのような華やかさは、ないかもしれない。
ジュニア時代に数々のタイトルを手にし、アマ時代からツアー競技を経験してきた清田には物足りないフィールドだったかもしれない。
しかし、そこに集まってくる選手たちの「なんとしても勝ちたい」という強い気持ち、1打にかける真摯な思いは、少しも変わらないことを思い知った。

「目立たないツアーかもしれないけれど、みんなほんとうに一生懸命に頑張っていた。それが、僕にはとても刺激になった」と10試合フル参戦で、PGMシリーズ4松島チサンチャレンジbyJGTOでの優勝1回、トップ10入り2回。賞金ランクは5位に食い込んで、みごと来年の切符を手に入れたのだ。

チャレンジトーナメントで揉まれてきた経験が「精神力を、強くしてくれた」ことは、間違いない。

今週は、推薦で出場できるツアー競技の最後の1試合だ。通算8アンダー、3位タイで大会を折り返した清田は、「決勝ラウンドでも思い切り戦って…目一杯、打ちのめされてきますよ(笑)」。

もう、あたふたしない。このラストチャンスに、この1年間の思いをすべて、ぶつけていく。



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