記事
PGA・JGTOチャレンジカップ in 房総 2013
伊藤誠道が初優勝、チャレンジ最年少優勝記録を更新!
まれに見る大激戦を制したのは、伊藤誠道だった。7バーディ、ノーボギーの7アンダー65をマークして、通算15アンダーで逆転優勝した。伊藤の優勝は18歳29日で、チャレンジトーナメント最年少優勝記録を更新した。それまでは浅地洋佑の19歳14日だった。
この日も前日までと同じように、目標を2アンダーに設定し、2アンダーになったら、いったんリセットして、また2アンダーを目標にする、というやり方を最後まで続けた。「自分のゴルフを貫けた」。前日、内藤雄士コーチからは「同じことをやり続けて、結果が出れば自分のものだし、出なくても次に頑張ればいい」といわれた。そのアドバイスを守り続け、16番ホールのティインググラウンドでリーダーボードを見て、自分が同じ組の小西貴紀と並んでトップと気づいても「気にせず」誠道流を貫き通した。そのホールで小西がボギーをたたき、伊藤が単独首位となる。
最終18番では、ピンまで240ヤードの第2打が「3番ウッドでは大きく、5番ウッドでは届かない」距離だったが、追い風が吹いており勝負に出た。「今週初めてドローボールを打ち」見事にピン左奥3メートルのイーグルチャンスにつけた。これを外したのは「ダサい」と苦笑いしたが、タップインバーディで通算15アンダーとしてホールアウトした。
これで「プロ初優勝。本当にうれしい。年上の人もいるけど同期の中で一番先に勝てた」と喜ぶ。昨年プロ転向したものの、ファイナルクォリファイングトーナメントでは振るわず、QTランク85位と低迷。今年はチャレンジトーナメントが主戦場となったが、ここまではいい成績を残せなかった。
それだけに「心の中のものが全部出てきた。泣きそう」といいながら、目にはすでに涙がたまっていた。この優勝で賞金234万円と今年のコカ・コーラ東海クラシックと来年の日本プロゴルフ選手権大会の出場権を獲得した。またチャレンジ賞金ランキングも6位に浮上し、来年のツアーへの道も視野に入ってきた。そのためにも来週のチャレンジでも頑張らなければいけない。伊藤の目はすでに来週(ドラゴンカップ 9/12〜13 千葉夷隅GC)に向けられていた。