記事
アコムインターナショナル 2000
「遠慮はやめます」
今野の目下の悩みは、「遠慮してしまうこと」だそうだ。
「スコアが伸びも、“もう、このくらいでいいや”。
他が伸ばしていなかったら、“別に僕も伸ばす必要はない”…。
ちょっとでもスコアが伸び始めると、遠慮がちな性格が顔を出して、それがスコアに影響していたんです」
ひとりだけ飛び抜けると、居心地が悪くなる、という。
「目立つことが嫌いなんです」。
だから、たとえ1打及ばずに勝てなくても、あんまり悔しいと思ったことがないのだそうだ。
たとえば、9月のサントリーオープン。
真板に1打差の2位に終わったが、「そんなに悔しくなかった。ああ、負けたか…それくらい」
これまでのツアー22勝は、いずれも、「ワケのわからないうちに追い上げて逆転していた」という勝ちパターンだった。だからそういう、“遠慮がちな性格”も、あまりプレーに影響はしなかった。
問題は、初日からトップに立ったときだ。
「2日目から、尻しぼみになってしまうことが多い」という。
今週の展開が、まさにそれ。
しかし、そんな今野にも、頼もしい助っ人があらわれた。
メンタルトレーナーの岡本正善さん(=東京都)。
「サントリーが終わったあとも岡本さんと話しをしたんですが、このままの性格だと、そこそこ賞金を稼げる選手ではいられるかもしれないけれど、もっと大きな世界…例えばアメリカだとかを目指すとき、絶対に通用しない、といわれました。
メンタルは、意識して鍛えれば、どんどん強くできるそうです。僕も今、寝る前の30 分間にいろいろ精神を強くする訓練をしています。今すぐ効果はでないかもしれないけれど、いずれは、ぶっちぎって勝ってみたい」
2日目は、前日よりなんとか1つスコアを伸ばして通算7アンダー、2位タイで上位に踏みとどまった。
「もう遠慮はやめたい!!」という今野。
残るは、あと2日。早速、“特訓”の成果を披露するチャンス到来だ。