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中日クラウンズ 2008
石川遼はジャンボと同組
試合中は無理だが、今大会のプロアマトーナメントは写真撮影が可能だ。また、インターバルでサインを求めることもでき、「いままでで一番、サインをしたラウンドでした」と本人も苦笑しつつ、「まさ
かここまで見に来てくれる方が多いとは」と感嘆の声をあげる。
ツアー開幕戦の東建ホームメイトカップで優勝争いの末に5位。「あれが、いかに大きかったか。あの5位で、今年の石川は難しいと思っていた人にも認めてもらえたと思う」。
今週は、さらに目の肥えたゴルフファンのハートをがっちりと掴むチャンスだ。
難攻不落の和合を制すれば、今の勢いが本物であることを証明できる。
面積の小さな高速グリーンに名物の強風が加われば、ひとたまりもない。
そのためにもセカンドは、1クラブでも短いアイアンで、球を止めたい。
だから「ティショットは今週もできるだけ遠くに飛ばしたい。そしてコースと自然との戦いに徹したい」。
難コースでも、やはり強気のゴルフを貫くつもりだ。
開幕から3連戦に「疲れはある」。そのために、この日のプロアマ戦はさすがに試合のような気合いは入らなかったが、「明日の初日は、気持ちも体もテンションを上げて迎えないと、大会に失礼だから」。
まして、名古屋は特にゴルフ通のファンが多い。
「フックしたら“ああ、左に曲げたな”とか、グリーンをショートしたら“ああ怖がったな”という声が聞こえてくる。プロとして恥ずかしいプレーはしたくない。応援をマイナスに捉えるのは失礼だから。プレッシャーではなく、プラスに変えたい」。
プロとしての自覚はすでに一流だ。
そして初日、2日目はあのジャンボ尾崎と同じ組。
オフに自宅を訪れ、指導を仰いだだけでも「そんなことは一生ないと思っていた」と感激だった。
地元・埼玉の東京ゴルフ倶楽部で行われた日本オープンを見にいって、快くサインしてくれたジャンボに感動したのは小4のとき。
そのジャンボから、電話が入ったのは開幕戦の最終日。
父・勝美さんが運転する車で、ちょうど寝込んでいたのをとがめられた。
「俺がおまえなら、悔しくて寝られねえな」。
「・・・5位にも、僕は満足していた。ジャンボさんの勝負に対する気持ちの強さが僕との差」と痛感した。
尊敬してやまない第一人者といざ本番での直接対決は、「すごく緊張すると思う」と、石川。
「でもジャンボさんのオーラに倒されないように、僕なりの雰囲気を出して戦いたい。そして、その中で1回でも褒めてもらえれば」。
大声援を背に、強い決意で初日の1番ティに立つ。