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三菱自動車トーナメント 2000

「居心地悪くて…」佐藤信人

 開催週の水曜日から、佐藤信人はこう繰り返していた。「なんだかこの位置じゃ、居心地悪くて…」。
 4月のつるやオープンから、5週連続のトップ10入り。しかもそのうち1回は、日本プロゴルフ選手権でのツアー3勝目。現在、賞金ランクのトップ(5782万3000円)を走る好成績は、本人も予想外の事態だったようで「今季はここまでやれる予定じゃなかった。自分が自分じゃないようで怖いん。うまく行きすぎてなんだか気持ち悪くて…」と、戸惑いは隠せない。

 2日目のこの日は、9番ホールから5連続バーディを奪うなど、64のベストスコアをマーク。一緒にまわった尾崎将司から「強烈だな」と言われるほど、「打てば入りまくった」(佐藤)パット、そして、前日のあがり4ホールで感じた「ショットのひらめき=手先でヒョイっとクラブをあげるのではなく、ゆっくり大きく始動する」ことで振り遅れを防ぎ、ここ数日の不調の原因だったスイングの欠点を解消したことが、好スコアに結びついたようだ。
 4月に結婚した直後の快進撃。“入籍効果”と周囲に冷やかされることについて、「(妻の裕子さんとは)結婚したあとで成績が悪くなったと言われるより、いいんじゃない?ってよく話しています。彼女は、ゴルフのことはまったくわからなくて、僕が最終日にテレビに映つるか映らないかで好・不調を判断するような人なのですが、わからないなりに喜んでくれているみたい」と、ニッコリ。
 「今日はいつになく良い感じで回れたので、明日からの決勝ラウンドが楽しみです。いつも言ってるように、結果を求めすぎず、自分の良いフィーリングを追い求めていければ、いい結果がついてくると思う」と話していた。

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