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マンシングウェアオープンKSBカップ 2008
5年目にして目標達成!!
ミサワホーム中国株式会社の土井邦良・代表取締役社長が今大会を通じて「晴れの国・岡山の魅力を全国にアピール、地域活性の起爆剤にしよう」と、民間の支援ボランティア組織の「トーナメント地域活性委員会」を発足したのは2004年。
「大会を日本のマスターズに。日本一のトーナメントに」を合言葉にしたその活動は、ポスター貼りやのぼりの設置など大会告知はもちろん、コース近隣で行われていた『たまの港フェスティバル』を大会の日程とあえてぶつけてタイアップを働きかけたり…。
開催直前の岡山市内での、出場プロによる街頭サイン会は、いまや恒例行事となった。
そんな地道な活動はジワジワと広がりを見せていき、トーナメントは回を重ねるごとに観客動員数を増やしていった。
そして、昨年の大会だ。
当時15歳のアマチュア石川遼が、史上最年少優勝を達成した。
土井さんたちが、コツコツと土台を築いてきた舞台でまさに、絶好のタイミングでニューヒーローが誕生した。
今年は、その石川見たさも相まって初日に7533人。2日目は8157人。
予選ラウンドとしては、異例のギャラリーが詰めかけた。
石川が去った3日目は悪天候も重なって、6251人とややダウンしたが改めて、土井さんたちの活動の成果が証明されたのはこの日最終日だった。
表彰式後の18番グリーンで1万1410人の大ギャラリーを前に、チャンピオンら数人の選手たちと一緒にサインボールを観客席に投げ込んだ選手会長の宮本勝昌が、思わず言った。
「遼くんがいなくても、こんなにたくさん見に来てくださって、本当にありがとうござます!!」。
今年は、総勢46名のメンバーによる委員会が打ち立てた目標は「観客動員数3万人」。それは、当初から叫ばれ始めた目標でもあったが、5年目にしていよいよ実現した。
今年のギャラリー数は、のべ3万3351人。
昨年も、中止になった大会初日のギャラリー数を加えると、2万5000人を超えていた。
「実は、今年こそはという手応えは、昨年時点ですでにあったんですが」と、土井さんは笑顔で打ち明ける。
「ここ数年はいつも、開催前から地元の方々に『大会はいつですか』と声をかけられることが非常に多くなっていましたし、告知のポスターも、率先して貼り出してくださる方が増えて。ここ岡山の、年に一度のビッグイベントという認識は年々高まっておりました。そこに来て3万人という数字は、これまで積み重ねてきたものが今まさに、実ったという実感でいっぱいです」と、感慨深げだ。
中でも特に、土井さんが感激しているのは「ギャラリーのみなさんの観戦マナーが年々、良くなっていること」という。
「片山選手や谷口選手、深掘選手らトッププレーヤーのみなさんからも『岡山の大会は、ひと味違う』と言っていただいて。それもこれも5年間、継続して開催していただいてきたからこそ。スポンサーのみなさんには心から感謝したい」(土井さん)。
さらに、極めつけは近県の広島出身の谷原秀人の優勝だ。
優勝が決まった18番グリーンで地元チャンピオンの誕生に沸いたギャラリースタンドには、心からゴルフを楽しむ地元ファンの笑顔で埋め尽くされた。
それがまた大会の成功を象徴するようで、「何よりも嬉しかったんです」と、土井さんはしみじみと話した。