記事
ザ・ゴルフトーナメントin御前崎 2006
ジーブ・ミルカ・シン「あったま来た!」
しかし、コースを立ち去る瞬間だ。
「ほんとにあったま来た!」と、思わず小声で吐き捨てた。
18番で、奥からのバーディパットを3パット。
最後の最後に、自責の念がこぼれ出た。
この日の1番パー4だ。12メートルのバーディパットを3パット。ボギー発進に嫌な予感。
「今日はパットが良くなさそうだ・・・」。
そんな不安に反して、そのあと前半で4バーディ。後半は13番で10メートルをねじこんだ。
これに気を良くして、怒涛の4連続。
日本ツアー初優勝も狙える位置まで急浮上して、「もしや・・・」との思いが頭をよぎったその瞬間だった。
「18番のボギーは、プレッシャーがあったわけじゃない。自分の弱点が出てしまっただけのこと。・・・でも、それにしたって最後の最後にね・・・。いや、ほんと悔しいよ」。
10アンダーのままホールアウトできていたら、最後までゲームを見守るつもりだった。
「でも、9アンダーじゃあまるでダメ。混戦だからね。上位はまだまだ伸ばすでしょう」。
日本ツアー初優勝はまたもお預け。
「・・・ああ、情けない」。
ぶつぶつと独り言を言いながら、浜岡を後にした。