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〜全英への道〜ミズノオープン 2000

コーチの内藤雄士さんの指導のもと、約1年間スイング改造に取組んできた今野康晴

写真右が内藤さん(写真は今年3月のもの)
 首位タイに立った大会2日目。今野康晴は「あの内藤さんが誉めてくれたんですよ」と笑みを浮かべた。中日クラウンズでツアー初優勝をあげたあとコーチの内藤雄士さんと、「もっと上のレベルに」と、スイング改造に取組み、今週も内藤さんは、木曜日まで会場入りして付きっきりで今野を指導していた。
 内藤コーチはめったに生徒を誉めないことで有名。その鬼コーチにほぼ合格点をもらえて、「なんだか今週は行けそうな気がしますよ」と今野は嬉しそうに語っていたものだ。

 昨年の夏以降から、内藤さんとともに取組みはじめたスウィングの課題は、「深いラフからでも、ロングアイアンで高いボールを打ち、グリーンで球を止めること」だった。
 そのためには、今野のスウィングはトップの手の位置が低すぎた。
 「それで、もっとアップライトに振ろうとしたんですけど、今度は高い球が出るかわりに、ドライバーショットがすごく曲がり始めたんです。手の位置を上げたことで、ダウンスウィングでループするようにクラブが入ってきて、右プッシュとか、ひっかけが多くなってしまったんですね。僕は、高い球が打てないことより、曲がることのほうが嫌だな、と思ったから、また元のイメージに戻しつつ、わずかにトップの位置を高くするようにしていきたんですけど。いったん、変えてしまったイメージってなかなか治らないから、大変でした」

 鬼コーチのお墨付きをもらった途端の勝利。今野は、最高の形で恩返しをした。

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