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サン・クロレラ クラシック 2000

「あれでなんで今まで勝てないのか」と、尾崎にも言わしめた山本昭一のプレー

プレーオフ18番の第2打が悔やまれる。

 「あれで、なんで今まで勝てなかったのか、と思うくらいしっかりとしたゴルフをしていた」と最後まで競り合った尾崎も誉めた、山本の最終ラウンド。
 「できるだけ前半のうちに伸ばす」との信念どおり、1番パー4で2メートルを沈めてバーディ発進。
 5番の尾崎のチップインイーグルでの逆転こそあったが、14番パー3でボギーを打った尾崎に対し、10メートルのバーディパットを沈めて再び逆転。最後まで尾崎を苦しめた。

 ただ、悔やまれるのはプレーオフホール18番の第2打だろう。
 「こうなったら火事場のバカぢから。できるだけ近くに持っていってやる」薄い当たりのローボールではあったが思惑どおり。グリーンエッジまで残り39ヤードまで運んできた。だが、これが逆に災いした。
 ダウンヒル、しかも距離の計算のしづらい洋芝で「あの距離はかえって打ちにくいとわかった。本戦で残した100ヤード前後がベストだった」
 中途半端な距離からの第3打はピン奥、ラフとグリーンの境目に打ちこんでパーに終わり、バーディを奪った尾崎の前に屈した。

 幼いころ、尾崎将司のテレビマッチを見てゴルフをはじめたという山本。
 グリーンサイドで握手を交わしたとき、尾崎に、「お前は良くなっている、優勝は近いぞ」と声をかけられた。「ジャンボさんに憧れてゴルフを始めたんです。だからすごく嬉しかった。リランキングは52位で、これから出られる試合はぐっと減るけど、今回のことを励みに頑張りたい」と、悔しさは押し殺し、淡々と語っていた。

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