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フジサンケイクラシック 2000

ディフェンディングチャンピオンの桧垣繁正はこの日、女優の萬田久子さんとプロアマ戦に出場

この日、女優の萬田久子さん(=写真)とプロアマ戦に出場した桧垣繁正は、16番グリーンそばまでやってくると、左林にコースアウト。そっと、1本の松に近づいて行った。そして、愛しそうにその幹にキス。「この木のおかげですからね」(檜垣)
 昨年の最終日。2位のコンランと3打差で迎えた16番パー5で、桧垣繁正は第2打を、ミス。球は左OB方向へまっしぐらに飛んでいったが、1本の松が檜垣を救った。球は木の根元でキックして、グリーン横のバンカーまで戻ってきた。本来なら、ダブルボギーも覚悟しなければならなかったホールで、バーディを奪い初勝利を飾ったのだ。
 幹へのキスは、あのとき自分を救ってくれた松への、“感謝のキス”だった。しかし、そんな檜垣を横目に、昨年もバッグを担いだキャディーのゲーリーがポツリ。「シゲ、あのときの松はそれじゃない。もう1本前」。とんだ勘違いにずっこけた檜垣だったが、昨年の良いイメージは消えていない。「勝ったときの印象はまだ残っています。ここに来た瞬間、よみがえってきましたよ。ここは好きなコース。“暗示” をかけて、優勝を狙いたい」(檜垣)。
 芝目の強い高麗グリーンに対応するため、今週からパターを変えた。「ヘッドが固めで、はじきが早い。高麗にはいいんです」というピンタイプのパターで、昨年の優勝時に使ったのと同じものだ。「ここはパットが勝負。いかに高麗が好きになれるか、です」。“エースパター”を再び引っ張り出して、連覇をにらむ。
 プロアマラウンド中は、萬田さんに体重移動と、タイミングの取り方をアドバイスし、「人に教えることで、改めて気付いた点もあった」と手応えも充分だ。

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