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期待のニューフェース!!<諸藤将次>
並み居るプロを押しのけて、その週のドライビングディスタンスで堂々の1位。諸藤といったら、“飛ばし屋”と強く印象づけた。
「特に飛ばすために努力したことはない。練習場でも、めったにドライバーを握らない」。
ここぞ、というときにスタンスを広く取り、インパクトを意識しながら大きくゆったりと振るだけ。
「そうすれば特に飛ばそう、と思わなくても、勝手に飛ぶ」。
むしろ、「飛ばさないようにコントロールするのに苦労する」というから、羨ましい限りだ。
そんな諸藤がプロ入りを決意したのは、昨年6月だった。
名門・日大に進んだものの、「アマチュアとしてやり残したことはない。早くプロとして活躍したい」と、クォリファイングトーナメントはセカンドステージから挑戦。
順調に駒を進め、昨年12月のファイナルQTでランク30位に入って、今季ツアー前半戦にほぼフル参戦できるチャンスをつかんだ。
1985年生まれの22歳は、女子プロの宮里藍や横峯さくらと同期。
特に、藍さんとは中学時代からの親友で、いまでも連絡を取り合う。
今季の出場権を確保したときも、電話で報告をしたら「もう、知ってるよ。来年から頑張って!」と、励まされた。
「藍ちゃんは、デビューしたらあっという間にすごいことになっちゃって・・・。藍ちゃんに頑張って、といわれるとまじで頑張ろうかな、と思う」と、大いに刺激を受けている。
「ギャラリーのみなさんに見て欲しいのはやっぱり飛距離」と、このオフも激しいトレーニングでさらなるパワーアップを図る。
その一方で、アプローチやアイアンショットの精度を高める練習にも力を入れる。
「僕はティショットのあとのピッチングや9番アイアンがダメ。そこを磨かないと、やっぱりプロでは通用しない」と自己分析も冷静だ。
俳優の藤原竜也さん似の“イケメン”ルーキーは、引く手あまたのメーカーからこのほど、SRIスポーツと正式に用具契約を結び、4月の開幕戦・東建ホームメイトカップから新たな一歩を踏み出す。
究極の目標は、タイガー・ウッズとマスターズ。
「ウッズのように、見ているだけで鳥肌がたつようなプロになりたい。そしていつか、ウッズとマスターズで優勝争いがしたい」。
夢は、その飛距離にも負けないほどデカい。