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全日空オープン 2000

現在賞金王・佐藤信人、通算8アンダー単独首位に

 佐藤の好スコアは、同組の尾崎将司が「ジェラシー」を感じるほど入りまくったパッティング。
 10番で10メートル、13番で7メートルを沈めるなど、本人さえも「異様です…」と唖然・呆然だ。
 今週、勝って優勝賞金2000万円を積み上げれば、大台の1億円を突破。賞金王の可能性も見えてくるだけに、残り2日の佐藤のプレーに注目が集まる。

 佐藤のショットの不調は、8月のKBCオーガスタから兆候が見られるようになり、先週のサントリーオープンがそのピークで、「このまま、球が当たらなくなるんじゃないか」と、不安に思うほどだったそうだ。

 「今日も、フック、スライス、テンプラ…11番ではチョロ(ボギー)まで出た」というこの日、2日目の佐藤のゴルフを支えたのは、パットだった。
 佐藤のパットのうまさは、もはや定説になりつつあるが、その入り方には、すでに前日、初日のラウンドから、同組の尾崎将司が「ジェラシー」を感じるほど。
 本人も「異様です、ヤバイです。ジャンボさんには本当に申し訳ないくらい…」とペコリ。

 10番で10メートルをドカン、と決めると、13番から7、3、5メートルと立て続けに沈めてバーディ。17番で、寄せワンの2メートルのパーパットを沈めると、しまいには尾崎も、呆れかえって首をかしげた。

 問題のショットのほうは、今週に入っていろいろと調整を試み、中でも、「クラブが下から入りすぎていたので、上から打つようにした」ことで“球のねじれ”もなくなった。
 「なんとか、底のほうから徐々に脱出して、上向きになりつつある」ところまで持ってくることができたが、まだ完璧に自信が持てるまでには至っていない。

 「だから、自分でも怖いんです。パットがなかったらどうなるんだろう…と思うと…。今のショットなら予選カットラインを行ったり来り、のゴルフのはずなのに…」

 通算8アンダー、単独首位。
 今季3勝目、さらに年間賞金1億円突破、そして、初の賞金王の座も、グっと現実味を帯びてきた。

 「1億円…まで行ったら気持ちいいだろうけど…僕はとりあえず、ショットが良くないと気分が悪い。今は、賞金王とか、そういうことより、今の自分をどうするかしか考えられない。優勝は…最終日の最後のほうにそういう位置にいられたら、考えようと思います」

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