記事

地元・沖縄県の宮里優作は、昨年大会に続き2位 「今回は絶対に入れてやる!」

18番で力強いガッツポーズを披露した宮里は、またしても初優勝のチャンスは逃した が、宮里が頂点に立つ日は近い?!
昨年の再現のようだった。そのとき、首位と1打差で迎えた18番ホール。残り80ヤー ドの第2打を、ピン手前2メートルにつけた。沸き起こる大歓声の中で、思わずキャディと笑いあった。

2002年の今大会最終日、1打差まで詰め寄って迎えたラストホール。「シチュエー ションも、ラインも今回とほとんど同じだったんですよ」。
しかし結末は、違っていた。

昨年は、この最後のパットを外した。「あのときはほんとうに悔しかったから。今回は絶対に入れてやる、と思って打った」。ど真ん中から決めて通算6アンダーだ。

鳴り物入りでデビューして1年。積極的に海外にも挑戦し、米ツアーの出場権をかけ たQスクールでは、今年ファイナルステージまで駒を進めた。

権利は手に入れられなかったが、着実に成長のあとを示したのが最後の1打だったのだ。

1オーバー28位タイで迎えた最終日の1番ティは、早朝にもかかわらず、地元出身の宮里のプレーを一目見ようとファンが鈴なり。思わず、頭を下げた。「せっかく来てい ただいたのにスミマセン、こんな順位で」。

気合が入った。キャディと話し合った。「こないだの試合でタイガーは、ハーフターン時の10打差から2打差まで追い上げた。そのくらいの気持ちでいこう」。攻めのゴ ルフに、徹したのだ。

世界最強の男、タイガー・ウッズ。スウィングだけでなく、戦う姿勢などすべての面において、いつも参考している。

「彼に追いつこうと思ったら、彼以上のことをしないといけない。彼以上のことをし ても、追いつけないかもしれない・・・」。

最終ホールでバーディを決めて飛び出たガッツポーズには「いつか必ず追いついてみ せる」との決意のあらわれだった。

関連記事