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久光製薬KBCオーガスタゴルフトーナメント 2004
2位タイの細川和彦
2位タイの細川和彦
前日の26日、首位を走る福岡ダイエーホークスが西武を相手に20対4の快勝。しかも、率いる王貞治監督はこの勝利で、長嶋茂雄・元巨人軍監督に並ぶ歴代10位の監督通算1034勝目を達成した。
チームが勝利に沸く真っ最中に、同じ日に2位につけた細川に、王監督が電話をくれた。
「おう、そっちも頑張ってるな!」監督の明るい声と一緒にナインの歓声も届いてくる。受話器の向こうの興奮が、目に見えてくるようだった。
今週月曜日には、監督と会食。翌日にはダイエーが連敗5をストップして2連勝。お祝い続きに、「明日の最終日こそ、今度は僕が監督に、良い報告をしたい」そんな思いが日に日に高まっている。
この日3日目は強風に苦しみ、前半1ボギーでハーフターン。「このまま我慢していれば明日はきっと楽しくなる」と、耐えに耐えて迎えた17番で、奥7メートルを決めた。最終18番では2メートルを決めて2位を死守。「明日につながる最高の」上がり連続バーディに、久々にガッツポーズも飛び出した。
2001年以来、勝ち星がなく、今季も賞金ランク54位と低迷していた。「頑張れば頑張るほど、かみ合わなくて・・・」苦しい戦いにいつの間にかプレー中の笑顔も消えていたが、今週はちょっと違う。
「なんだか、毎日練習ラウンドみたい。すごく楽しくプレーできているんですよ」普段の明るさを、すっかり取り戻して迎える最終日。
1打差首位にはフィリピンのフランキー・ミノザがいるが、初優勝をあげた95年の今大会では逆に細川が3日目に1打差首位に立ち、同じ組で最終日を争った。
「今回は、追う立場から、またギャフンと言わせたい」。ツアー通算8勝目は原点にかえって9年前の再現、といきたい。