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東海クラシック 1999
「片山センパイさまさまです」原口鉄也
原口鉄也はプロ2年目。「ぼくはまだ経験が浅い。ボギー打っても、『こんなレベルの高い場所で勝負しているんだから、ぼくみたいなのはミスして当たり前』と、大らかに受け止め、プレッシャーがかかったりすることはなかったという。
しかし、そうはいっても2日目の予選カットラインは気になるところ。
「いままで、カットラインが気になって、初日、2日目によかったためしはないんです。入れこみすぎて、やる気満々でスタートして、ボギー打ったらカーッと来ちゃって…」。
そんな原田に、先輩の片山晋呉が絶妙のアドバイスをしてくれた。
今週、火曜日の練習ラウンドで一緒にプレーしたときに、「考えすぎはよくない。気楽にいけよ。1ホール1ホール入れこむんじゃなく、18ホールまわって、あがってどうだったかを考えればいいんだよ」。これで吹っ切れた。
初日は68でまわり4アンダー、13位タイ。予選カットの2日目も後半のアウト(この日インスタート)で2番から3連続バーディを奪うなど68、通算8アンダーとスコアを伸ばして5位タイに浮上だ。
「2日とも68でまわるのが目標だった。片山さんに気持ち的なアドバイスをもらったことが大きいですね。きょう2日目も心の余裕があった。片山センパイ、さまさまですよ」。
じゃあ、今週は賞金の何パーセントかセンパイに上納しないといけないですね、との記者の問いに「いやあ、センパイのほうが稼いでるんですから、ぼくのほうがもらわないと」と茶目っ気たっぷりに答え、大物ぶりを感じさせた。