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ANAオープン 2009

連覇を狙う、矢野東

今年は、本戦前日の水曜日に何回こう言っただろう。「今週は絶好調です。期待していてください」。

ウソではない。本当に、ゴルフは絶好調なのだ。
しかし、結果に結びつかない。他の選手も苦笑いでよく言うことだが、「ゴルフってそういうもの」。どれだけ良いショットが打ててもそれが勝利に結びつくとは限らないのだ。

だから、連覇を狙う今週はさすがに慎重だ。
「いくら良くてもやってみないと分からないことが今年はほんとうに多くて。今週も、結果で見ていただくしかない」

そう苦笑いで口ごもったディフェンディングチャンピオンのそばを通りかかったのは、この日のプロアマ戦で、チームを組んだアマチュアのみなさんだ。

「いやいや、絶好調だよ! 今日もすごく良いショットを打ってたからね! 今年も優勝間違いなし」。
太鼓判を押され、今度は照れ笑いがこぼれ出た。

今年は、年頭から決めていた。
「米ツアーのQスクールに挑戦する」。
今週終了時点の賞金ランクでトップ10なら、条件付きでファイナルステージから出場できるが、現在の賞金ランクは29位(国内の獲得賞金のみ)。

たとえ、それがかなわなくとも、「もともと、1次予選からでも出るつもりだった」と矢野は言うが、やはり「アメリカに挑戦するにしても、日本でこの成績のままじゃあ、あまりにも悲しい」。

世界への扉を叩く前に、確かな手応えを持って行きたい。
「早いうちに、良い成績を残したい」。
今週、優勝ならトップ10入りの可能性もあるだけに、ここはやっぱり、連覇を狙うしかない。

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