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日本オープンゴルフ選手権 2009
矢野東が「バカなんです、僕」
ショットは、絶好調なのだ。
しかしだからこそ、怪我をする。
今年の日本オープンは、例年よりラフが短く設定されており一見、普段よりは易しく思える。
しかし、そこに罠が潜んでいる。
短い分、芝がすっぽりとボールを絡め取り、脱出は見た目ほど楽ではない。
「それが、分かっているから。刻んだほうがいい、と思ってはいるんだけれど…」。
ショットに自信があるだけに、つい無理をして攻めて失敗する。
この日は、ラフに入れたホールでしっかりとペナルティを取られた。
ダブルボギーとボギーを叩いたホールは、すべてラフから打った。
ティショットでも、スプーンのほうがいいと分かっていても、「ついドライバーを手にしちゃう」。
よく言えば、前向き。
そして悪く言えば「バカなんです、僕」と、自虐の笑みを浮かべたが、4打差の5位タイは、不可能な位置ではない。
「まあ、頑張りますけどね」。
最後まで、苦笑いは消えなかったが……。