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カシオワールドオープン 2008

立山光広「服装もスコアも地味で」

次週のツアー最終戦『ゴルフ日本シリーズJTカップ』は、今季のツアー優勝者と賞金ランク25位までなど限られた選手にしか出場権がないため、賞金ランク上位70人に与えられる来季のシード権の渦中にいる者たちにとってはこれが事実上の最終戦。

今年は現在上位70位までの選手のうち賞金ランク36位につける丸山茂樹と同63位のブラント・ジョーブが米ツアー参戦による義務試合数不足でランキングの対象外。

また同56位につける永久シード選手の中嶋常幸も、シニアツアーとの掛け持ちにより、義務試合数に満たないためやはり対象から省かれる。

だから現在のところ、ランク73位のスコット・レイコック(豪州)がボーダーラインの目安となるが、そのレイコックは今週欠場。

今大会で最下位に終っても、30万円前後の賞金がもらえる。
わずか18万8901円差でその次の74位につける立山は、金額面だけでいえば今週、予選通過さえすれば逆転できる。
7年連続8回目のシード権確保が実現するが、この状況下にあっては本人には、それすらも困難に思えてくるのが当然というものだ。

3アンダーの5位タイにも気持ちが晴れるわけもない。
普段はド派手なコスチュームで盛り上げる選手も、この日ばかりは黒のセーターに白のズボンとぐっとシックに「服装地味なの。スコアも地味なの。金もないの」と、ついボヤキ節も飛び出した。

好スタートに、立山を取り囲んだ報道陣にもいつになく神妙な表情で「今は謹んでコメントを差し控えさせていただきます」。
深々と頭を下げて、「どうかそっとして。日曜日に来てください」と言い募った。
最終日こそ、みなさんに“番長”の喜びの声をお届けできますように…。

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