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カシオワールドオープン 2010
選手会長が、まさかのシード落ちの危機に・・・
もっとも今週のカシオワールドオープンにはエントリーしているから、シード権争いの選手たちにとっては事実上の最終戦となる同大会を、スメイルが無事、戦い終えたらランクインすることになるのだが、そういう事情があって、あくまでも現在のボーダーラインは、スメイルを除いた今野康晴の71位まで、ということになる。
現在、“圏外”の選手の中で、気になるひとりが賞金ランキング78位の選手だ。
選手会長の深堀圭一郎である。
ツアー通算8勝の実力者が、まさかの事態は、いまだ完治の見込みがない怪我との戦いが原因だった。
当初は、足底筋膜炎との診断を受けて長期の戦線離脱をした。
一時期は症状がおさまって、特別保障制度の適用を受けて復帰を果たし、ひとまず今季のシード権を確保して、さあ、改めて来季のシード権の確保をと、気合いを入れ直した矢先に、再び症状が悪化した。
新たに受けた診断は、本人の説明によると、足の裏の軟骨が増殖して関節や、神経を刺激し、痛みをもたらす病気で、一般の人ならば、手術で症状をやわらげることも出来るという。
だがそれも専門医によると、激しい動きを伴うスポーツ選手には、慎重に判断することが必要で、出来ればメスを入れるのは回避したほうが良い、との意見もあり、本人も決断に苦しんでいるようだ。
スイング時よりもむしろ、歩くときがもっともつらいそうだが痛み止めの注射ももはや限度を超えていて、ドクターストップがかかったそうで、痛みをこらえながらのラウンドは、シード権うんぬん以前の状態なのである。
「かばってスイングしているから、スコアにもならない」と、予選落ちを繰り返すことになってしまった。
先週のダンロップフェニックスもやはり決勝ラウンドに進めず、いよいよ残り1戦で、“一発逆転”となれば良いのだが症状が症状だけに、14年間守ってきた賞金ランキングによるシード落ちを、回避するのはかなり難しい状態のようだ。
幸い、該当年度の翌年1年間の適用が可能な、生涯獲得賞金25位内の資格は持っているため「そのカードをどこで切るか」との思案もある。
「あともう1年、様子を見たほうがいいのか・・・。何か、良い方法があればいいのですが」。
葛藤の中で、選手会長がいよいよ今季のラストゲームを迎える。
最終日には、心配している大勢のファンのみなさんに、朗報をお届け出来れば良いのだが。